4年生の授業の前半では、計算や記憶のトレーニング、国語エクササイズ、パズルなどに取り組んでもらっています。
パズルについて少しだけ述べさせていただきます。パズルが嫌いというお子様はあまりいません。さほど苦労がなく解き進めていくことができるうちは「楽しい」といって積極的に取り組みます。多少悩むがほど、何とかほどよい時間で解けるというぐらいが最も気分を高揚させます。
問題はパズルのレベルが上がってきたときに起こります。徐々にレベルを上げていくと、どこかのタイミングで解き進められない状況に陥ります。その際、「これはできない」と弱音を吐いたり、「問題が間違っているのではないか」などと主張したり、すぐに「ヒントがほしい」と助けを求めたり……というった行動をとるお子様が少なからずいます。
ここで「ああでもない、こうでもない」と悩み、試行錯誤しながら問題に必死に取り組むことが、脳や心を成長させます。過去の卒業生で、4年時に難しいパズルを解いている際に「おお、難しい! 楽しい! オレ、今、頭が良くなっている」と語っていたお子様がいましたが(この生徒はトップレベルの難関校に合格しました)、このぐらいの境地になっていれば、頭はどんどん良くなっていくでしょう。
「もうだめだ」などと泣き言を言わず、すぐに助けを求めることもせず、自力で問題を解決していくということで鍛えられる能力があります。パズルは答えがある問題です。解決できないなどということはありません。しかも、解くのに必要な未知の知識などもありません。
パズルが難しくなった際に、あきらめたり、人に頼ったり、いい加減にやろうとしたりという行動が見られる場合にはそこに修正をかけていきます。パズルを使って、論理的な思考力や読解力、精神力など、さまざまな能力にアプローチをかけていきます。