小4の授業の前半は科目の枠にとらわれず、計算練習やパズル、国語の言語知識や感覚を身につけるためのトレーニング(http://shingaku1one.com/2020-3-19-3/・http://shingaku1one.com/2021-2-26/)、記憶練習(http://shingaku1one.com/2021-2-20/)などを行っています。
これらは、受験に向けての学習を行っていく際の土台となる力を作ることを目的にしています。土台がしっかりできていないところに家を建てようとしてもうまくいきません。
たとえば、人の話を集中して聴けない状態の生徒に、抽象度の高い内容について説明しても、その内容を理解してもらうことはできません。まず「集中して話を聴ける姿勢」を身につけることが必要です。「四則演算がスムーズにできること」・「指示語や接続語について当たり前のように取り扱えること」・「一般常識を身につけておくこと」・「目の前の問題に没頭できること」など、受験勉強を始める前に鍛えておくべき能力を引き上げておくために、さまざまな課題に取り組んでもらっています。
今回は「パズル」について、取り上げます。
現在実施しているパズルは掛け算を使って考えるものを使用しています。これは、算数の約数・倍数を学習する際の土台になります。ただ、算数という科目における効用だけを目的としてパズルを行っているわけではありません。
お子様たちはパズルを解くことに対して、頭を使う遊びとして楽しく取り組むことができます。パズルを解ききることには達成感があり、パズルを解くことに没頭し、楽しみながら必要な感覚を得ることができます。
徐々に取り組んでもらうパズルのレベルを上げていきますので、ある段階でお子様たちは苦戦することになります。そのようなときに、投げ出さずに最後まで取り組む姿勢を作るということもパズルを行う目的の一つです。それまでスムーズにできていたものができなくなるのはストレスになります。このときに簡単に投げだそうとするお子様や、安易に教師に助けてもらおうとするお子様もいます。こういう状況で、自分だけの力で問題に向き合い、解決するという成功体験を積んでもらうことにより、「簡単にあきらめずに考え続ける」という姿勢が身についていきます。これは、受験勉強を続けていく中で大きな財産になります。
現在はパズルを「楽しく解いている段階」ですが、いずれ壁にぶつかることはあると思います。そのときに自力で壁を越えてもらえるように、アプローチをしていきます。