今週の算数の授業では植木算を扱いました。植木算を扱うのは2回目です(前回のブログはこちら)。
(例題1)
4本の木を10mごとに一列に植えました。端から端まで何mになりますか。
この問題の答えは30mですが,『この問題の』答えが30mとわかることに意味はありません。同じようなテーマの問題について,すべて正しく答えが求められるのでしたら,何の問題もありませんが,例えば
(例題2)
4本の木を( )mごとに一列に植えたところ,端から端まで120mになりました。( )を求めなさい。
となったとたんに,何をしてよいのかわからなくなってしまうのでは,(例題1)を学習したとは言えないでしょう。
各問題について,「こう計算すれば答えがでる」と覚えてしまうのは,確かにその問題『だけ』に対処することを考えるのであれば初めは効率がいいかもしれません。しかし,こういった学習をしていくと,先に進むにつれて,覚えることが膨大になってしまい,覚えきれませんし,何よりも混乱が生じてしまいます。「算数(数学)が急にわからなくなった」ということをよく聞きますが,その原因はこのような学習態度にあることが多いです。
(例題1)のような問題が出題されるのは,「木の本数の4本」と「木と木の間隔の10mの個数」とは,実際には異なるのに,これを同じものだと読んでしまう人が多いからです。このような間違いを避けるためにはどのような『行動』をとればよいのかを(例題1)を使って学んでもらうことになります。具体的には,自分で図を描いて観察すること,観察した上で「木の本数の4本」と「木と木の間隔の10mの個数」が異なることを意識すること,この2つをできるようになってもらう必要があります。
まだまだ,お子様には算数の学習は答えを出すことだという意識が感じられます。これを変えられるようにアプローチしていきます。