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小4国語 授業報告 読解の基本練習

これまで4年生の国語においては、文章は物語を扱ってきました。論説・説明文に比べ、物語の方がお子様に馴染みがあり、楽しく読める可能性が高いからです。読むことに対してネガティブな姿勢ができてしまうと、これを修正するのは非常に困難なので、まずは楽しく読めるということは重要です。

ただ、受験という目標がある以上、物語だけを読み続けるわけにはいきません。論理的な文章を読む練習も必要になります。

そのスタートとして、先週から「文章読解トレーニング」というプリントを使って、論理的な文章を読む練習を始めました。本日扱ったプリントはこちらです。

こんな短い文章でトレーニングになるのかと思われるかもしれませんが、たったこれだけの文章の中に重要なポイントが含まれています。

たとえば、一行目「ヨーロッパ」について、お子様たちはどれほどのことを知っているでしょうか。場所の名前だということはわかるでしょうが、いったい世界のどこにあるのか? 国の名前なのか、都市の名前なのか、それとも……? もし、この文章がお子様が自分で読みたくて書店で購入した本の一部だとしたら、「ヨーロッパって何? どこ?」ということが気になり、大人に質問したり、辞書やインターネットで調べたりしようとするでしょう。しかしながら、人から与えられた文章だと、そこまで高いモチベーションがあるわけではありませんから、あまり気にせず読み進めてしまいます。

文章を読み終えた後に、世界地図の白地図の書かれたプリントを配付し、「ヨーロッパがどこかわかるようにしるしをつけて」と指示したところ、正しく答えられたのは「フランス人の友達がいる」というお子様1名だけ。他のお子様はヨーロッパがどこかを気にすることもなく、通読してしまったということです。
ヨーロッパについて書かれた文章を「ヨーロッパがどこか」も分からない状態で文章を読み進めてしまったのでは、文章の内容をしっかりと理解することはできないでしょう。本当は場所を知っているだけでは不十分で、どんな国があり、どんな気候で、どんな人が住んでいて、どんな文化があって……というようなことをいろいろと知っておいた方がよいのでしょう。こういう知識が文章を読むときの下支えになります。
前提となる知識がなければ、文章の内容はしっかりと理解はできません。今後、様々な文章を読んでいくことを考えると、こういった知識を少しずつ蓄積していくことは非常に大切です。覚えようとして勉強するのではなく、文章を読んだり、人の話を聞いたり、テレビで見たり……といった中で、自然と基礎的な教養を広げていってもらえたらと思います。

読み終えた際に、お子様達にもうひとつ質問をしました。「この続きにはどんなことが書かれているか?」という質問です。
お子様たちは「そんなことは先を読まなければわからない」と答えました。しかし、「この後の部分で、ヨーロッパ人が犬のしつけが上手い理由について書かれるはずだ」と言うと、皆「確かにそうだ」と納得していました。最後の一文を読んで、それに頭と心が反応していれば「おい、何でこんな中途半端なところで終わっているんだ! いったいヨーロッパ人はなんで犬のしつけが上手いんだ?」と思うはずです。そして、続きの部分でこのことについて書かれるに違いないという想定ができるわけです。これから何の話がされるのかを分かって文章を読み進めるのと、いったい何の話が始まるんだ?と思って読み進めるのでは、大きな違いが生じるでしょう。

文章の一文一文にしっかりと頭と心を動かしていくということの大切さを感じてもらうために、このような短い文章を利用し、文章中に書かれていない(?)ことを問うということをさせていただきました。

文章に書かれていないことを問われるなどという経験はあまりないので、質問の意図が分からず「ヨーロッパ人が犬のしつけが上手な理由が書かれることはわかっていたけれど、その理由は読まないとわからないから、『先を読まなければわからない』と答えた」というお子様もいらっしゃいました。こういう会話ができるのであれば、読解の姿勢はしっかりしていると考えていいと思います。

 

これだけの短い文章でも、いろいろと読解をしていく上での重大なポイントが含まれています。しばらくこのトレーニングを継続していく予定です。

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