算数の問題の学習において「解き方」を覚えようとするお子様がいらっしゃいます。「解き方」を覚えて入試問題に対応しようとすると、多くの問題を解いて「解き方」を覚えなければならなくなり、かなりの負担になります。また、覚えた「解き方」で問題に対応をするということは、「解き方」を覚えていない初見の問題に対応できない可能性が高くなるということにもなります。
こういった事態を回避するためには、自分で考えて問題を解決するということが必要です。
では、考えるためにはどうすればよいか。まず問題文を読むということです。問題を解くときに、問題文を読むのは当然だと思われるかもしれません。しかし、できるだけ早く問題を解こうということばかりに気持ちが向いてしまうと、どう答えを出すのかに意識が行ってしまって、問題文を読み取ることをおろそかにしてしまうことが多いのです。特に、「解き方」に意識が向いているお子様は「何が書いてあるのか」を読み取ろうとする意識が希薄な場合が多いです。このようなお子様は、問題文をしっかりと読めば次の行動が自然と決まると思われるような問題に対して、とりあえず最近習ったことを真似て計算をはじめたり、「足すの? 引くの? かけるの? 割るの?」というような質問をしたり、「やり方を教えて」という要求をしたり……というような状況になることがあります。
今週は、どう答えを出すかというという方向に意識が行かないように、初めに設問無しの文章を読んでもらって、そこから読み取れることを絵や図に書いてもらいました。
設問がないことに戸惑うかもしれないと思いましたが、皆さん、文章をしっかりと読んだ上で自分なりにイメージを絵や図として表現してくれました。
算数では問題文を読み取って整理した図や表を書くだけで解決する問題も少なからずあります。時間のある4年生の間に、問題文を読み取る練習をしていきます。