当ブログを開設以来、最もアクセスが多いのが、以下の記事です。
上記の記事へのアクセスが多いということは、漢字学習に苦労をされている受験生が多いということでしょう。
今回から何回かに分けて、漢字について記事にしようと思います。
漢字に関する悩みの中でも最大のものは、「漢字が書けない」ではないかと思います。
「漢字を書けるようになりたいと思って、漢字の問題集を一生懸命やっている。間違えた場合は10回ずつ書いて練習している。それなのに、いっこうに漢字が書けるようにならない」というお子様も珍しくはないと思います。
しかし、書き取り練習をやることで、漢字を書けるようになるかといえば、それが有効な場合もあるでしょうが、うまくいかないことの方が多いと思います。
少しばかり「入試問題」を引用してみましょう。(2018年度 慶應中等部)の問題です。
・文豪のシュツジを調べる。 ・『奥の細道』はキコウ文だ。
・彼はセイジツな人だ。 ・犯人をサバく。
・ゾウショ検索システム。 ・ツバメはエキチョウだ。
・古典にシュザイした文章。 ・同じタグいの事件。
・シャオン会に出席する。 ・本のラクチョウを見つける。
・それはシュウチの事実だ。 ・手を合わせてオガむ。
・悪者のシュリョウがつかまる。 ・神社ブッカクにお参りする。
・カンテンが続いて水不足だ。 ・ノべ百万人の動員。
上記の問題ですが、大人でも結構難しいのではないでしょうか。日常的に活字を読み、文章を書くことが習慣になっている人でないとなかなか全問正解は難しいのではないかと思います。
漢字の書き取りの難しさは、多くの場合、字が難しいことに由来するわけではありません。
上に引用した問題の「文豪のシュツジを調べる。」。「出」・「自」という文字自体は、ともに小学校1,2年で習う漢字ですが、多くの小学生は書けないでしょう。「出自」ということばに日常、出会うことがないからです。大半の小学生は「シュツジ」という音を聞いても、何のことやら分からないという状況になります。
「出」・「自」という漢字は、ほとんどの小学生(全てと言ってもいいかもしれません)が書けます。つまり、字が難しいから書けないということではないのです。もし、この「出自」が「書き取り問題集」に載っていて(たぶん載っていませんが)、その問題を間違えたからといって、漢字を10回も20回も書くことには大きな意味はありません。書けなかったの理由が形を覚えていなかったことではないからです。
では、どうすればよいのか……ということになりますが、今回はここまでとさせていただきます。近日中に続きをアップさせていただく予定です。