社会の学習において最も重要なことは「覚えるための方法」を身につけることです。自分はこうすれば覚えるという方法を確立してしまえば、内容自体を定着させていくことはそれほどたいへんなことではありません。
「社会が苦手」という人の中には、覚える作業をさぼる、「いついつまでに覚えてくるように」と言われたことについて覚えようとしない、テストの準備などしないという人が多くいます。この場合は「社会が苦手」という言い方は正しくありません。単にさぼっているだけですので、覚えることにしっかり向かい合えばできるようになる可能性はあります。
問題なのは、「覚え方」を身につけていないうちに「大量のもの」を覚えるように要求され、覚えきれないという経験を繰り返すうちに、どんどん社会が嫌いになっていき、記憶をする勉強に対して後ろ向きになってしまうというお子様です。こうなってしまうことは、社会の点数が取れないだけでなく、他の科目の学習にも大きな支障となります。
社会の学習のスタートにおいては、まずは「どうすれば覚えられるか」を覚えることが肝心なのです。
ONEでは、小4時に社会の授業は講習時のみ実施していますが、通常の算数・国語の授業時にも「記憶練習」を毎回行っております。
今回の春期講習では、都道府県47個の場所と名前を覚えるということにトライしてもらいました(すでに都道府県を完全に覚えているお子様には、「日本の主な河川と湖」を覚えてもらいました)。
すべての都道府県の名前を漢字で覚えること、場所を覚えることに取り組んでもらいました。最初に何も言わず7分間の覚える時間を与え、テストを実施。その後は、個々に「〇番まで覚えよう」などという形で目標を与えて再び覚える時間を与え、その後にテストで確認するということを繰り返しました。覚える際は「声に出して覚える」・「書いて覚える」・「覚えたかどうか、答えを隠して確認する」など、どんな方法を用いてもよいと指示を与えた上で取り組んでもらいました。
最初は思うように覚えられなかったお子様も、少しずつ記録を伸ばすことができていました。ただ、覚え方についてまだまだ工夫の余地がありますので、今後の通常授業における記憶練習を通じて、覚えるための工夫をいろいろと試してもらいます。