昨日から通常授業にプラスして自粛期間中の振替授業を実施しています。
本日、5年生は通常より一時間早く登塾していただき、通常2時間半の授業を、3時間45分にわたって受けてもらいました。
約2ヶ月にわたり、緊急事態措置による自粛で対面授業を受けてこなかったことの影響から、授業を受ける姿勢に問題があるお子様が何名かいらっしゃいました。椅子に浅くこしかけ背もたれに体重をかけていたり、脚を投げ出したような状態で座っていたりという状態が見受けられました。そんな状態では説明をまともに聞けないのはもちろんですが、話を聴く姿勢としても礼を失していると言えます。もちろんお子様達に悪気はありません。自粛期間前の授業においてはこのような姿勢で授業に臨むお子様はいなかったのですが、2か月の間に無意識に精神が緩んでしまっているのです。これを放置していたのでは、ただ椅子に座っているだけで、自分の興味を引いたものしか持ち帰れない状況、飲み込みにくいものを全く受け付けられない状況になってしまいます。また、このような姿勢で話を聞くということが習慣化してしまうことは、受験勉強ということと切り離しても大きなマイナスです。
本日の授業では、この緩みに対してアプローチをかけさせていただきました。だらっとした気分、テンションの低い状態で授業に臨むのではなく、「気を持ち上げろ」ということを力のある言葉で話しました。「気を持ち上げろ」などと言われてもなかなか具体的なイメージはわかないでしょうが、お子様の表情や姿勢の変化を見ると、こちらの意図はしっかりと理解してくれた様子がうかがえました。
その後、お子様たちの姿勢が一変し、前向き、いや前のめりに授業を受けてくれていました。高いテンションを保った状態で普段より1時間15分長い授業に臨んてくれていたので、非常に疲れたと思います。最後の授業のラストの10~15分ぐらいはガス欠になってしまい、頭が動かなくなってしまったお子様もいらっしゃいましたが、こういうことを繰り返していく中で勉強をすることに対する体力がついていきます。5年生はこれまで一日に2コマを超える授業を受けたことはなかったのですが、3コマの授業でここまで頑張れたのはたいしたものだと思います。
今週・来週は通常よりも長時間の授業を受けていただくことが多くなりますが、この期間を利用して学習に取り組む体力や精神力をつけられることは、たいへん意味のあることです。例年、3コマ以上の授業を受けるようになるのは6年生になってからなのですが、それより半年以上も前にこのような機会ができ、例年より半年以上早くその力をつけることができたら、来月以後の授業で得られるものも大きく変わってくると思います。
新型コロナウィルスの感染拡大による自粛期間によるマイナスはもちろんあるのですが、そのマイナスをできる限り取り戻すことと同時に、他塾生に対し相対的にプラスの効果をもたらすような方法を模索し、ご提案させていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。