中学受験において、全滅をする人は少なからずいらっしゃいます。どこの塾も全滅率などという数値を公表しているわけではないので、正確な数値は把握できませんが、少なくとも中学受験生の1割近くが全滅をします。ちなみにONEの全滅はこれまで15年間で5名(195人中5人・2.6%)です。
全滅をした方の中には、全滅を覚悟の上でチャレンジをされた方もいるでしょうが、大半の方にとっては全滅することは想定外の事態だったのではないかと思います。多くの受験生は、模試の成績などを踏まえて、合格可能性80%以上の抑え校も受験しているからです。
今回は「中学受験において全滅する理由」について述べさせていただきます。全滅する理由を知っておけば、そのような状況に陥らないための対策も立てられます。
「中学受験において全滅する理由」は大きく3つに分けることができると考えております。
① 全滅覚悟のチャレンジの失敗
② 志望校選択に起因する全滅
③ 精神的な要因による全滅
まずは①「全滅覚悟のチャレンジの失敗」について書かせていただきます。
受験生の中には、「〇〇中学以外の学校は受けない」とか「偏差値〇〇以下の学校であれば、地元の公立に進学する」というような強気な受験をする方がいます。こういう方はいわゆる「押さえ校」とか「安全校」と呼ばれるような学校を受けませんので、全滅するリスクは少なからずあります。
全滅することに対する覚悟があるのであれば、これはけっして責められる受験ではありません。中学受験は高校受験と違って全滅が許される受験です。だとすれば妥協せず、希望する学校にとことんこだわるという作戦はありだと思います。
ただ、公立中学に進学した場合に、高校受験まで3年あれば簡単にリベンジできると思っているとしたら、それほど甘いものではないということは知っておくべきだと思います。3年後に、中学受験で合格できなかった学校に合格できる可能性があるのと同様、今なら受かれる学校に合格できなくなる可能性もあります。そのことをわかった上で保護者の方、お子様が覚悟をもって受験に臨むのであれば、それは一つの受験のあり方として意味のあるものになるでしょう。
長くなりましたので、②・③についてはあらためて記事にさせていただきます。