進学教室ONEでは、中学受験に向けた学習において、小4、小5、小6の各学年で身につけるべきことは大きく異なると考えています。
これは各科目における学習内容だけのことではありません。ONEでは、学習内容に対する習熟以前に、学習に対する姿勢や問題解決のための行動を身につけることを重視しています。目の前の課題に対して、適正な行動がとれなければ、内容に習熟することは困難です。
学習姿勢においても、各学年で必要なことは違ってきます。
以下、各学年の学習について、ONEが目標とすることを述べておきます。
多くの進学塾では、小4から中学受験に向けたカリキュラムを消化していきます。しかし、ONEでは、この段階において受験で出題されるような内容の学習をスタートすることは時期尚早であると考えています。
小4になって塾通いを始めるという段階において、お子様に受験に対する強いモチベーションがあるというケースはまれです。授業中に教師の話を集中して聞くことができないかもしれませんし、学習内容の定着を図るための宿題を意味のある形でこなしていくことも難しいかもしれません。もし話が聞けない、そして宿題を意味のある形でできないという状態であるならば、抽象度の高い内容の指導を行い、内容を定着させようとしても、期待した結果は得られないでしょう。そればかりか、お子様が塾や受験勉強に対してネガティブなイメージを抱いてしまう可能性すらあります。
ONEでは、小4の段階においては、受験勉強をスタートする前に身につけておくべき土台や姿勢を身につけさせるということを目標としています。
「塾に通うことが当たり前のことになること」・「しっかりと話を聞けるようになること」・「目の前の課題に集中して粘り強く取り組めるようになること」といった姿勢を身につけさせられるよう、さまざまな取り組みを行っています。
科目の内容においても、受験勉強を始める前の土台作りということに主眼を置いています。
ONEにおいては、5年生から広い意味での受験勉強がスタートします(本格的な受験勉強はまだ先です)。
5年次の目標は「受験生としての行動原理」を少しずつ身につけていくということです。
たとえば、「やらなければいけないことは期限までにやらなければいけない」・「できなかったもの、わからなかったものは未消化のまま放置せず、意味のある形で解決する」といった姿勢を身につけてもらうことを目指しています。
たとえば、宿題を期限までにやるということができなければ、その行動を身につけさせなければなりません。宿題をさぼる子にとっては、「宿題をする」ことは苦痛でしょうが、受験をする以上は苦痛であっても、ぜひともやってもらわなければいけないことです。したがって「宿題をする」という行動を身につけてもらうために、お子様にアプローチをしていきます。時に厳しく注意をすることもあります。
まだ5年生の段階においては、お子様は受験生としての自覚や危機感などを持っていないことが多いので、行動を受験生としてのそれにシフトしていくことには精神的なつらさを伴うこともありますが、これを乗り越えていくことが成長につながると考えております。
量的・時間的な負担は他塾に比べ少ないと思いますが、意味のある形で問題を解決していくというのは、お子様にとってはけっして楽なことではありません。保護者の方には、お子様のたいへんさをご理解いただき、それを支えていただければと考えております。
6年の前半においても「やらなければいけないことを期日までに意味のある形で解決する」ということを要求しています。このスタンスは5年生のときと大きく変わるものではありませんが、量的・質的な要求水準を学年に応じて上げていきますので、これまでよりも多くの時間を学習に割かなければならない状況が生まれます。また、できないものやわからないものに出会う頻度も上がりますので、質問をしなければ先に進めないという状況が出現します。家庭学習において先に進めなくなる場合は、授業日以外にも教室に来ていただき、そこで宿題・課題の学習を行い、わからなければその日のうちに質問をして解決するという形をとっていただければと考えております。通塾日以外も塾に通うということを負担に感じるお子様もいらっしゃいますが、たいへんさを乗り越え(乗り越えさせ)、日々塾に来る(来させる)うちに、それを当たり前のこととして受け止められるようになっていきます。ONEの卒業生の多くは、6年生の前半の時期にほぼ毎日、塾に来て勉強するという習慣を身につけていました。
6年の後半においては、志望校合格のために得点力を向上させることがメインになってきます。過去問演習については、授業以外の時間を用いてONEにおいて実施してもらい、個々にフォローさせていただくようにしております。