東京・三鷹駅から徒歩5分-小学生(中学受験)・中学生(高校受験)対象の少人数制進学塾です。進学教室ONEでは無理なく「やれること」から少しずつ負荷を上げ、受験勉強を通して能力・精神力を鍛えていきます。
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テストと偏差値について

《テストと偏差値について》

受験勉強には、テストや偏差値がついてまわります。これらとうまく付き合わないと、みすみす受かる可能性のある学校の受験を回避することになったり、無謀なチャレンジばかりをして志望校に全滅したり、といった結果を招く可能性もあります。

ここでは中学受験を例に、テストや偏差値についてのONEの考え方を述べさせていただきます。

 

ONEの小学部では、偏差値の出るテストを実施していません。6年生に限り、9月以後に外部の模擬試験を受験していただいておりますが、試験の雰囲気に慣れるための受験であり、合否判定をしたいわけでも、偏差値を知りたいわけでもありません。

以下、詳細を述べます。

 

【4,5年生の学力テストについて】

大手塾では、小4、小5の時期から月に1~2回のテストが行われています。得点はコンピューター処理され、偏差値が出されます。この偏差値をみて、一喜一憂される保護者の方も少なくないのではないでしょうか。

この偏差値をもとに、志望校に関するアドバイスなどがなされることもあるようです。「お子様の偏差値は55ぐらいだから、このあたりの学校が狙えますよ」などといった具合です。

 

ONEでは、この時期の偏差値をもとに志望校を考えることには、いくつかの問題があると考えています。

まず、月単位で行うテストの場合、試験範囲があります。1~2ヶ月以内に学習したごく限られた範囲からの出題です。中学・高校の定期テストのようなものです。ということは、テスト直前に準備をすれば、それで対応できてしまうということです。

しかしながら、すべての生徒がテストの準備をしてくるわけではありません。徹底的に準備をする生徒(準備をさせる保護者)もいれば、全くしない生徒もいます。

また、小4ぐらいだと、テストの時間中に集中が切れてしまうような子もいます。

たとえ、能力がある生徒であっても、テスト準備をせず、集中も続かないというケースでは、高い偏差値をとることは不可能でしょう。逆にまじめにテストの準備をしてきて、テスト中も必死になって答案と向き合える生徒の場合は、高得点・高偏差値をとれるでしょうが、それが能力の証明となるわけではありません。

いずれにせよ、偏差値をもとに志望校を考えていこうとした場合、適正な志望校が設定できる可能性は、けっして高くはないでしょう。

 

小4、小5のうちのテストでは、高偏差値がとれたからといって安心はできませんし、偏差値が低かったからといって落胆する必要もないのです。とはいえ、テストを受けると、やはり偏差値が気になってしまうのではないでしょうか。

 

ONEでは、小4、小5の時期には偏差値が出るテストは行いません。「それではお子様の相対的な学力がわからない」と不安に思われるかもしれませんが、テストをやってその偏差値を能力を示す数値だと思い込んでしまう(思い込まされてしまう)ことの方がマイナスが大きいと考えます。

 

【6年生の模試について】

多くの大手塾では、模試の成績をもとにして志望校への合格可能性を判断し、併願作戦を立てたりしています。さて、この模試の成績というものは、実際の入試の合否とどれだけの相関関係があるのでしょうか。

 

合格可能性について、誤解をされている人が少なくありません。これは模試を実施する主催者が「合格可能性の意味」について十分に説明していない(あるいはわかっていない?)ことに大きな問題があるのですが、とりあえずそのことは置いておきます。

 

たとえば「合格可能性50パーセント」という数値には、どのような意味があるのでしょうか? 「10回受ければ、5回は受かる」と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、そうではありません。

「同じ偏差値の人が10人受けると、5人受かる」の方が正解に近いと思います。

 

下のグラフを見て下さい。

ある学校の合格者分布のグラフだと思ってください。模試の成績表などにこれに似たグラフがついていることもあるので、見たことがある方も多いでしょう。

左側に並んでいる数字が偏差値です。グラフが右側に伸びるほど、人数が多いとお考え下さい。

たとえば偏差値58~59では不合格者が出ていません。この模試の受験者においては、合格率は100パーセントです。しかし、受験に絶対などということはありませんし、「合格可能性100パーセントなのに不合格になった」などと苦情を言われる可能性もあるので、この場合、「合格可能性80パーセント以上」などと表示されます。

偏差値53~54あたりだと、受験者の約半分が合格しています。そうなると、「合格可能性50パーセント」ということになるのです。「同じ偏差値の人が10人受ければ5人が合格する」ということです。

 

ここで一つ問題があります。合格可能性50パーセントで不合格になった人は、たまたま運が悪かったのでしょうか? 合格した人は運が良かったのでしょうか?

 

ことはそれほど単純ではありません。

あるテストで同じ偏差値のA君とB君が、同じ学力特性であるなどということはありません。たとえば、A君は難度の高い問題には手が出ないけれども、基本的な問題ではミスをせず、確実に得点できる。これに対してB君は、難度の高い問題にも対応できる力はあるが、基本的なところでの失点が少なくない。

もし、この2人が「基本問題中心の出題だが、合格最低点が高い学校」を受けたらどうなるでしょう。仮に模試の合格可能性が同じ50パーセントだったとしても、A君には合格のチャンスが十分あるでしょうが、B君には相当に厳しい結果が予想されます。A君は「10回受ければ8~9回受かる」のに対し、B君は「10回受けても、1~2回受かるかどうか……」というのが現実的な見通しかもしれません。

 

受験生の中には、模試で安全校と判定された学校に不合格となり全滅してしまうという人もいますが、ここまでに述べたようなことを考えず、単純に数字を信じてしまったことが敗因となっているケースが多いのではないでしょうか。

 

当塾の卒業生の模試の成績は、ほぼ例外なく、志望校の合格ラインなどには遠く及んでいません。しかし、それでもしっかりと合格を勝ち取ってきてくれています。

 

模試の結果をどう受け止めるか。数字を単独で見たところで、合否の予測などできません。子供の学力の特性、志望校の入試問題の傾向、合格最低点など総合的に見ないのでれば、模試の好成績は安心材料にはなりませんし、悪い成績をとったからといって、必ずしも悲観しなければいけない事態というわけではないのです。

 

模試の成績だけで、チャレンジ校・実力相応校・安全校などといって受験校を決めることのリスクはお分かりになるかと思います。

 

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