小4では授業の前半に科目の枠にとらわれず、受験勉強の土台となる能力を鍛えるためのプリントに取り組んでもらっています。
話を聞く力、集中力、短期記憶力、基礎的な計算、「てにをは」や接続語に対する感覚、生活常識、論理的な思考力……などを鍛えることを目的とした訓練です。
これらのプリントについては、目標を達成するために集中して取り組むことがとても重要です。
お子様それぞれに、自分の得意とするもの、苦手なものがあります。苦手なものについては気分が乗らないというような状況になりやすいのですが、そこを我慢して懸命に取り組むことで、少しずつ苦手なものができるようになってきます。集中を欠いてしまうようなときには、時に厳しく注意をさせていただくこともあるかと思いますが、ご理解いただければと存じます。
ここまでのところ、お子様方は一生懸命に取り組んでくれています。少しでも早く終わらせよう、あるいは少しでも間違いを減らそうという思いで、プリントに向かっています。その結果として、スピードや精度が上がってきていますし、知識も増えてきています。
上の問題は今回実施した「国語エクササイズ」というプリント(これについては、別記事をご参照下さい。→ 国語エクササイズについて)の一部です。「おじ・おば」・「おい・めい」・「いとこ」・「義理の〇〇」といったことばの意味をあらかじめ知っているという4年生はあまりいないのですが、以前から通われているお子様たちは、何回か似たような問題を繰り返しているうちに、当たり前のように全問正解できるようになっています。「国語エクササイズ」については「次回までに覚えてくるように」などと指示しているわけではなく、その場で答え合わせをするのみですが、真剣に取り組んでいるからこそ、授業内だけで知識を定着させていくことができています。
計算のスピードや正確さも少しずつ上がってきていますし、論理的思考力を鍛えるパズルなども徐々に解決できる問題のレベルが上がってきています。
引き続き、これらのトレーニングに真剣に取り組むことで、学習の土台となる能力を伸ばしていってもらいたいと思います。
後半の授業では、小4のこの時期としては難しいと思われる小説を読んでもらいました。最初に語句の読み方や意味を確認して読んでもらったところ、多くの生徒がストーリーを正しく把握することができていました。文章は一度に全部を与えず、大きく三つの場面に分けて、一場面ずつ読んでもらったのですが、一つの場面を読み終えると「次はどうなるのだろう? 早く次の部分を配って!」というように、前向きな姿勢で読むことができています。頭と心を動かしながら文章を読み進めているので、前提知識を与えておけば、少々難しい文章でも読み進めていくことができています。
今後も今のような姿勢で文章を読み続けられるよう、ふさわしい素材を与えていきます。