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小4算数 授業報告 夏期講習後半

小学4年生の夏期講習の後半では,「ものの個数の数え方」と「植木算」を扱いました。
いままでは,計算や単位換算といった,手順を覚えてそれを繰り返し練習することが中心でしたが,ここからは,考えてもらうことが増えてきます。

(例題)
番号を書いたボールが下のように並んでいます。
⑩⑪⑫…⑳
ボールは全部で何個ありますか。

この問題の正しい答えは11個なのですが,なんとなく20-10=10個と考えてしまうお子様が多いです。番号と個数の結びつきを考えて,引き算を使おうという発想は良いのですが,それだけでは不十分です。

(例題)5本の木をまっすぐな道にそって3mおきに植えました。はしからはしまで何mになりますか。

この問題の正しい答えは12mなのですが,なんとなく3×5=15mと考えてしまうお子様が多いです。3mの個数を考えようという発想は良いのですが,それだけでは不十分です。

間違えてしまったお子様も,不十分ではありますが考えています。ここで重要なことは、直感的に考えたことについて、絶対に否定をしないということです。当の本人からすれば「考えている」にも関わらず、「きちんと考えなさい」というような言葉でそれを否定されてしまうと、何をすればよいのかわからなくなってしまいます。お子様方は「考えていない」わけではなく、知識や経験の不足などのために、考えが至っていないだけなのです。こういった場合には頭ごなしに否定をしないことが大切です。

どちらの問題についても,直感だけで答えようとすると間違えてしまうことを指摘した上で,正しく答えるにはどのように行動するべきかを一つ一つ納得できるように順を追って説明しました。

小学4年生の段階では考える問題については正解を出すことは重要ではありません。早く答えを出すことにこだわると,「よくわからないけれど,こうすれば答えが出る」という行動になりがちです。こういった癖をつけてしまうと今後の学習で大変な苦労をすることになってしまいます。そうではなく,時間をかけて構いませんので,自分の行動にどんな意味があるのかを確認しながら,一つ一つ丁寧に考えを進めていくことに慣れなければいけません。今後も,「ものの個数の数え方」や「植木算」などの素材を使って,このような練習をしていきます。

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