小4の国語では、説明的・論理的な文章を扱っています。
小学生の中には「物語は好きだけど説明文はきらい」というお子様が少なからずいらっしゃいます。受験を目指して塾通いをしているお子様においても同じような状況のお子様は少なくないと言えます。
現在、ONEの授業を受講されている小4生のお子様には、このような傾向は皆無です。授業で扱う説明的・論理的な文章を前向きに楽しみながら読んでくれています。
現時点において、全員がこれをできています。これができるようになっている理由はいくつかあります。
(1) 本が好きで、もともと文章を読むことに前向きな姿勢ができている。
(2) 理解不能な難解な文章を与えない。
(3) 難しい文章を読む際はいきなり読ませず、読むための前提となる知識や物の見方について説明をし、それを踏まえた上で文章を読んでもらう。
(4) 文章を前向きに読むということを目的とし、目的から外れる「設問を解く」といったことは原則としてやらせない。
主な理由はこんなところでしょうか。
もちろんまだまだ学習の途上なので、これから学ばなければならないことは少なからずあるのですが、小4としての国語学習の最大のテーマはクリアしたと言っていいと思います。
この時期に最も大事なことは、「文章を読むことに対してネガティブな感情を持たない」ということです。文章を読むことが嫌いになると、「国語」という科目の学習に対する姿勢が間違った方向に進んでいく可能性が高くなります。
「国語」という科目の本質は「文章を読みとる」というところにあります。設問は「文章が読み取れたかどうかを確認する」ためにやむを得ず存在するものであって、設問を解くことが国語学習の目的になってしまうのでは、本末転倒です。
「文章を読む前に設問を読みなさい」などいうテクニックを伝授する授業も存在するようですが、そんなことをしなければならない状況になることの方が問題です。「文章の内容をしっかりと理解できている」から、「問題は苦もなく解ける」という状態が理想です。少なくとも小4、小5の段階で問題を解くためのテクニカルなアドバイスなどというものは不要で、そんなことを意識した練習ばかりしていたら、「文章を読む」という本質からどんどん離れていってしまうでしょう。
文章を読むことに関しては、通塾を始める前の段階ですでにできているお子様もいらっしゃいますし、そういうお子様に対してはテクニカルな指導がされても大きな問題は起こりにくいと思います。しかし、そもそも「文章を読むことが苦手」・「文章を読むのがきらい」というお子様の場合、まず改善すべきは「文章を読むことに対する意識の在り方」です。ひとまず設問を解くことや点数を取ることといった、本質的でないことは忘れ、楽しく文章を読めるような状況を作ることが大切であると思います。