ここまで,4週間にわたって損益売買の問題を扱っています。損益売買の問題では,今までに習った割合の知識をすべて使って考えていくことになります。ここまでの割合の学習であいまいであったり,忘れていたりする部分があると,当然ながら先に進めなくなる部分が出てきます。ここで,わからないことや忘れてしまったことがあるのは問題ではありません。わからない内容や忘れてしまった内容を放っておくことが問題です。こういった内容については,質問をして解決していくことが大切です。
ただし,質問をして「目の前の問題の答えを聞くこと」は意味がありませんし,これをやっていると自分では解けない問題が増えてしまいます。算数の問題を解いてもらう目的は,その問題の答えを出してもらうことではありません。授業で習ったことを思い出して確認してもらうことにあります。わからない問題があれば,それをきっかけにして,授業で習った内容を思い出すことが大切です。可能ならば,①授業で習ったどの内容を使えばよいのかがわからないのか,②授業で習ったことは覚えているが覚えている内容があいまいで使うことができないのか,③授業で習ったことはすべて試したのに問題が解けないのか,といったことまで,自分で考えた上で質問をするのが理想です。このように考えられるようになれば,わからないと感じた問題であっても,自分で考えて解決ができることが増えてくるはずです。ONEの教師は,生徒の質問に対して「この問題はこう解きます」といった答え方はせずに,まず授業で習ったことを覚えているかどうかを生徒に確認します。それはこのような理由からです。
正しく質問をして,自分ができなかったことを解決することは,頭の成長につながります。宿題をやっている際にわからないことがあるようであれば、放っておかずに質問に行くようにお子様に促していただければと存じます。