5年生の社会の授業で毎回行っている「年号チャレンジ」ですが、かなり得点が伸びてきました。
102個の年号を7分間で覚えてもらい、その後にテストを実施するので、基本的には「短期記憶」の練習です。しかしながら、同時に「長期記憶」の方法も学んでもらっています。
たとえば、初回に「1~5番目の年号まで」を覚えたとしましょう。では翌週はどうするかと言えば、「6~10を覚える」のではありません。次の週は「1~10を覚えよう」とするのです。テストでは、毎回1から答えを書いてもらいます。したがって、毎回1から順に覚えるということをしなければならないのです(テストでは左の年号だけでなく、右側のできごとの説明も書いてもらいます)。
毎週これを繰り返していると、最初の方の年号については毎回覚えようとしなくても、もう当たり前に覚えている状態になります。短期記憶に過ぎなかったものが、繰り返しによって長期記憶になったということです。毎回1から順に覚えたかどうかを自分で確認し、覚えていない部分について「短期記憶」として覚えようとする。これを繰り返していくと、「短期記憶」として覚えたものが少しずつ「長期記憶」として定着していきます。
102個の年号を覚えきることは「短期記憶」では不可能です。「短期記憶」が「長期記憶」となっていくことによってはじめて可能になるものです。繰り返しによって「短期記憶」が「長期記憶」になっていき、得点が上がっていくと、覚えることが苦痛でなくなってきます。この状態になると、記憶にかかる時間や精度が大きく向上していきます。そうなると、社会科のみならず、あらゆる科目の学習における「記憶」の精度が高くなっていきます。お子様は「ただ年号を覚える」という目的で取り組んでいますが、それよりもはるかに大きな効果があるテストですので、懸命に取り組めるようにモチベーションを高めるためのアプローチも継続的に行っていきます。