2024年10月8日
算数を苦手にしている方の中には、割合や速さの学習において「この問題は掛け算をするのか、割り算をするのか」というように「割合・速さ」について,その意味を考えずに,どう計算して答えを出すかということで悩んでしまうという方が少なからずいらっしゃいます。このようなことが起こる原因は、複雑な数値設定の「割合・速さ」の問題を早い段階で解かされてしまうことにあると考えます。単純で直感的に理解できる「割合・速さ」の問題を数多く解き、感覚的に理解できる状態まで時間をかけて成長させることが大切です。ONEにおいて5年生の間、「割合・速さ」に大幅に時間をかけるのは、こういった事情があるからです。
ここまでの速さの授業では「速さ」が「時間」「距離」の関係を表していることを,単純な数値で繰り返し練習して身につけてもらいました。「この問題は掛け算をするのか、割り算をするのか」といった選択肢で悩むような機械的な行動でなく、感覚的な理解をしてもらえたと思います。
例題
ある距離をAは40m/分で、Bは80m/分で進みます。この時の所要時間の差は20分です。ある距離は何mですか。
今週からの速さの授業での目標は「速さ」「時間」「距離」のうち、例題のような問題について,どの条件が2人にとって「同一」であるか、を見つけだしてもらうことです。この条件を認識すると便利である理由を理解してもらえるのは、まだまだ先になると思いますが、受験対策においても,算数の理解においても非常に大切な内容となりますので丁寧に扱っていきます。