2024年12月9日
ONEでは5年生の段階で「割合」の単元を十分な時間をかけて扱っています。これは「割合」の単元が入試において重要だからという理由もありますが,それだけでなく,時間をかけて「割合」という一つの項目を理解することで,算数の学習において自分が何をやらなければならないかを実際に体験してもらうためです。
算数というと計算をして答えを出すものというイメージが強いかもしれませんが,分数などの算数で使われる記号を,自分が理解できる日本語に直したうえで,その内容を理解してそれに従って行動をすること(具体的な説明は企業秘密となるため割愛させていただきます)が,算数の学習において非常に重要なことです。
「記号」の意味を理解していない状態で、形式的に式に数字をあてはめて答えを出す練習を繰り返していると、演習を繰り返した問題は解けるようになりますが、少し出題の仕方を変えられただけで、全く対応ができなくなってしまうことが少なくありません。このような状況に陥った時に、大人から「考えなさい」とか「形式的に式に数字を当てはめても意味がない」などと言われても、「記号」の意味をしっかりと理解できない状態であるなら、具体的にどこをどう改善すべきかはわからないでしょう。
算数の学習において「記号」を使って書かれた文章を,理解せずにそのまま扱うのではなく,自分が理解できる形に直したうえで考えるという姿勢を5年生の間に身に付けておくことは非常に大切です。このための練習を割合を通して行っています。
次週は,割合を考えるための新しい道具を導入する予定です。そこで混乱が起こらないように,先週,今週と2週に渡ってここまでの内容が意味のある形で身についているかどうかを確認しました。