5年生の算数では「割合」の授業を継続して行っております。
ONEにおいて、5年生の算数で初めて扱う単元は「割合」です。「割合」は受験においてマスターすべき重要な単元でもありますが、ONEではそれにとどまらず、「割合」を学ぶ過程で算数のものの見方を身に着けることができるように時間を掛けて扱っています。このような学び方をすることにより、「割合」以外の他の分野を学ぶ時間を大きく節約することができます。
「割合」において、問題文にある数字だけを見て、覚えている式に数字を当てはめて計算をするような小手先の行動をとっていると、初歩の問題であれば習った方法を物まねすることで答えが出るようになっても、後々の問題にはまったく手が出せないという状態に陥りがちです。例えば、
「300gの40%は□gです。」
を解くのに、40%を0.4と読み替えて300×0.4=120gとするような方法をとってしまうと、ここでは困ることはありませんが、先で
「□gの40%引きは120gです。」
このような問題を考えるときに、どうしてよいかわからなくなってしまいます。
そのような事態を避けるために、「分数」という記号を「日本語の文章」で認識してもらい、「分数」を「日本語の文章」で表す練習を繰り返ししています。「分数」が「日本語の文章」を表していると言われても、すぐには納得して飲み込めないものです。これに慣れるまでには時間がかかりますが、繰り返し練習することで身につけることができ、身につけることができればこれからの学習において大きな武器になります。
「割合」については感覚的に扱えるようになることが最終的な目標です。このためには授業で説明した基本概念を理解した上で、それを使って実際にスムーズに行動できるようになるまで十分に時間をかけて繰り返し演習をする必要があります。この演習においては、答えに丸がつくことに意味はありません。正しく行動ができて初めて意味があります。意味がある行動が取れているかどうか、演習において、ていねいにチェックを繰り返しています。
最後に、宿題の計トレについて報告させていただきます。宿題の計トレについては、指示通りの行動を取れているお子様もいらっしゃいますが、まだ行動が至らないお子様もいらっしゃいます。今の時期は内容の習得よりも学習習慣をつけることの方が重要です。指示に従った行動がとれるようになるまで、繰り返しアプローチをかけていきます。