4年生の国語の授業では、7月以後、毎週、ことばの意味に関する小テストを実施しています。
授業中に扱う文章中に用いられていた語句のうち、読めなかった語、意味のわからなかった語句、様々な文章において出会う頻出の語句を一週間の中で覚えてきてもらい、それに関するテストを行っています。
お子様たちはしっかりと復習をした上でテストに臨んでくれていて、みなチェックした語句の九割がたは覚えてきています。本日のテストもよくできていました。
この状態を確認した後に、文章を通読してもらっています。わからない言葉だらけで文章を読み進めるという状況を作らないように、授業を進めています。語句の説明をていねいに行い、テストを使った確認にも時間をかけていますので、一本の文章を読み終えるのには数週間かかります。
どこの塾においても、お子様達が楽に読める文章ばかりを扱うということはないでしょう。そうであれば、当然、そこに読めない語、意味のわからない語が出てきます。さて、そのときにどうするか。文章中にわからない語句が少なからずあるのに、それを気にせず、目で文章を追いかけていくということは、文章を読解する上で非常に危険な状態です。いわゆる「目が滑る」というような状況が生じ、それが常態化してしまうと、修正するのは非常に困難です。わからない語句が数多く使われいて理解が困難な文章を「制限時間の中で急いで読み、問題を解く」といったことを繰り返していると、このような状況に陥るリスクが高まります。
文章との関わりにおいては、
① 読めない文章は読まない。
② 読める文章を読む。
③ 読ませたい文章があるときは、読める状態を作ってから読ませる。
ということが非常に重要なポイントになります。
日常の生活の中では①,②を意識してもらえればよいのですが、授業においては③が重要になると考えます。たくさんの文章を読んだ方が力がつくと思われるかもしれませんが、消化不良になる文章をたくさん読むことは、マイナスにしかならない可能性が高いと言えます。授業において、一本の文章に時間をかけていることにつきまして、その意図をご理解いただけますと幸いです。