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小4国語 日本語の言語感覚を身につける

毎回の授業で「国語エクササイズ」というプリントを扱っています。
このプリントの意図するところは大きく2つあります。
① 日本語の言語感覚を身につける。
➁ 一般常識を身につけること。
今回はそのうちの一つ、「日本語の言語感覚を身につける」ということについて、説明させていただきます。

 

お子様が書いた文章をお読みになって、「日本語としてヘン」と感じたことがある保護者の方は少なくないと思います。このような状況において、保護者の方が「この文、日本語としておかしいよ」と言っても、お子様は「え、何が?」・「おかしくないよ」と反応することが多いと思います。言われて「ヘン」だとわかる感覚があるのであれば、最初からそのような文は書きません。

 

「ぼくは机の上にりんごがあった。」という文をお子様が書いたとしましょう。この文が日本語として間違っているということを大人はわかります。そこで、お子様に「これはおかしい」ということを指摘したとします。しかし、お子様はこの文が日本語として不自然であることに気がつきません。ひょっとすると「なぜ間違いなの?」と質問をされるかもしれません。これに的確に答えるためには、まず主語・述語・係り受けといった文法概念を教える必要がありますが、そんな説明をしたところで、小学校4年生には通じません。そもそも大人はそのような文法概念に基づいて「この文は不自然だ」と判断しているわけではありません。

大人は日本語としての正しさを文法的・論理的に判断しているわけではなく、感覚的に判断しています。この感覚の中で最も重要な働きをするのは、耳で聞いた時の「心地よさ」や「気持ち悪さ」です。「ぼくは机の上にりんごがあった。」という文は、耳で聞いた時に「気持ち悪い」と感じさせるものなのです。しかし「机の上にりんごがあった。」とか「ぼくは机の上にりんごがあったのを見た。」という文には「気持ち悪さ」はありません。

では、大人はどうやってこのような「日本語の感覚」を身につけたのでしょうか。答えは単純です。正しい日本語表現を何度も繰り返し耳にしているうちに、「正しい日本語」の基準が頭の中に無意識のうちに形成された、ということです。この「正しい日本語」の基準から外れた表現に対しては「気持ち悪い」と感じるのです。

何度も繰り返し聞かされていると、それが「正しい日本語の基準」になってしまいますので、誤った日本語(たとえば「1000円からお預かりします」といった、いわゆるコンビニ敬語など)でも繰り返し聞いていれば、「気持ち悪さ」を感じなくなります。コンビニ敬語に違和感を感じるのは、コンビニやファーストフード店にあまり行くことのない人々です。

要するに、日々耳に入ってくる日本語表現が、言語の感覚を決めます。正しい日本語の表現を繰り返し耳から入れるということをことを繰り返せば、正しい日本語の言語感覚が身につきます(誤解のないように申し上げておきますが、ここで言う「正しい日本語」というものは、「絶対的に正しい日本語」などというものではありません.あくまでも「一般的に正しいと認められる日本語」といった程度の意味合いです)。このためのトレーニングとして最も適しているのが、昔話な読み聞かせです。シンプルな正しい日本語を繰り返し耳から入れることにより、日本語の感覚が身についていきます。

 


上が今回扱ったエクササイズの一部です。お子様たちは①の問題についてはみな正解していましたが、➁については悩んだ末に間違えた答えを書いたお子様がほとんどでした。間違えたときは、理屈を説明するのではなく、正しい答えを教え、それを何回か音読して耳に馴染ませるようにしています。

 

幼少時に読み聞かせの代わりに子供向け番組やアニメを見せるということが一般的になったこともあり、「書き言葉を耳から入れる」という訓練を行う時間は、かつてより短くなっていると思います。

『たとえ短い時間でも「書き言葉を耳から入れる」という練習を繰り返し行うことで、日本語の言語に対する感覚を身につけてもらう』ということが、国語エクササイズの大きな狙いのひとつです。

 

 

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