今週は「イージーキューブ」というパズルを使って図形を作ってもらいました。
「イージーキューブ」についての説明はこちらをご参照ください。
初期の学習段階で、教える側が気をつけなければならないこととして、生徒が問題ごとに「問題の解き方を覚える」という習慣をつけないようにするということがあります。問題の解き方を覚えれば、問題を解けるようになるのではと思われるかもしれません。しかし、個々の問題ごとに解き方を覚えるという姿勢になってしまうと、初めて見る問題に対する対応が無意識のうちに「誰かに解き方をきく」となってしまい、全く手が付かない状態になってしまいます。また、これを繰り返していると、解き方を丸暗記することしかできなくなってしまい、解き方を習った問題に関しても、少し形を変えられると対応できなくなってしまいます。
こうならないようにするために、問題文で問われていることを理解することができたら、それに対して自分ができることをできるだけやってみて、その中で何か手掛かりを探すという行動をとる練習をするということが重要です。今回の授業の目的はこれです。
自分ができることをいろいろと試してみて、その中で解決に向かう手掛かりを発見するという成功体験をすることで、今後の学習においても、「まず試してみよう」という行動をとれるようになってきます。
上の写真を見てもらうと小さい図形でのパズルの組み方が、大きい図形でのパズルの組み方のヒントになることが分かると思います。それ以外にも角に置くべき部品はどれか、目的の図形を作るためには何個の立方体が必要かなど、手掛かりになる事項がいくつかあります。まず自分ができることをやってみる、そして自分で問題解決の糸口に気づくということを目標に、パズルに取り組んでもらいました。
写真の長方形の形については、全員が作ることができました。課題の図形を作ろうとして、いろいろな組み合わせを試しているうちに、自分なりに気が付くことがあったようです。写真の左上にある立方体についても試行錯誤しながら、作成できたお子様もいました。
初めて見る問題に対して、自分ができることをできるだけ試してみることで、正解にたどり着くという体験ができたと思います。