2024年12月6日
夏期講習の後半では、「ものの個数」の数え方を扱いました。
この問題については、直感的に20-10=10個としてしまうお子様が多くいます。しかし、実際には11個のボールがあります。
①から⑳までのボールの個数を聞かれて、20-1=19個と引き算をするお子様はいません。それにもかかわらず⑩から⑳までの個数を聞かれて、20―10と引き算を考えるのは、20個から何個かが欠けていて、それが10個であると直感的に考えているからです。実際にはこの直感は誤っていて、欠けている個数は10個ではありません。
ここで重要なことは、直感的に考えたことについて、否定しないということです。「考えている」にも関わらず、「きちんと考えなさい」・「まじめに考えろ」などといった言葉でそれを否定されてしまうと、お子様は何をすればよいのかわからなくなってしまいます。お子様方は「考えていない」わけではなく、知識や経験の不足などのために、考えが至っていないだけなのです。
多くのお子様は、⑩から⑳までのボールの個数について、①から⑳の20個から欠けている何個かを引こうという感覚を持っています。自分がもともと持っていた感覚を修正するために、図を描いて観察して考えることを練習してもらいました。このような経験をしておくことは今後の学習をしていく上で大きなプラスになります。
「ものの個数」の数え方は「倍数」や「規則性」といった分野を学ぶときに必要になる考え方でもあります。今後の授業でも取り扱っていきます。