今週は、授業中に座席替えをしました。「どの席に座ると授業を受けやすいか」を生徒の皆さんに考えてもらいました。これまでの自分の授業の受け方を考え、前の方の座席がいいのか、後ろの方の座席がいいのか、隣の人によって授業の受け方が左右されるか……など、いろいろなことを考える必要があります。自分のことを分析し、どう行動するべきかを考えて選択をするということは受験勉強においては何度も経験することになります。こういった経験を積んでもらうことも、受験生になるための準備期間には必要です。
授業では、前々回から「割合」を考えるための新しい道具の話をしてきました。今週からその新しい道具を具体的にどう使っていくのかについて、話していきます。
新しい道具について具体的に説明する前に、もう一度、割合について初めから一通り確認し直しました。割合については、形式的に覚えている式に数字を当てはめて計算すること(「300円の20%」を「300円に0.2を掛ける」と覚えるのが典型)をしないように注意して教えています。「300円に0.2を掛ける」ということは間違ってはいませんし、こう覚えてしまっても基本問題であれば解けるようになります。しかし、割合の意味を理解せずに形式的に解き方を覚えるような学習態度をとっていると、応用問題を学習し始める段階で、問題ごとに覚えることが増えることになり、過去に解いたことがあって解き方を知っている問題だけしか解けなくなってしまいます。こうならないように、割合を日本語の文章としてとらえて、割合の意味から考えることを徹底しています。
授業で繰り返し伝えている内容ですので、全員が、形式的に計算することなく、日本語の文章として「割合」をとらえて、考えてくれていました。
今後も「割合」については、具体的なイメージを持って考えられるように徹底して教えていきます。このように「割合」を学習していくことで、「割合」だけでなく、算数の他の分野や算数以外の教科について学ぶときの姿勢も変わっていきます。