授業の前半では、科目の枠にとらわれず、計算やパズル、記憶練習や国語エクササイズなどを行っております。
授業冒頭に行っている計算についてはプレゼント企画実施中ということもあり、少しでも高得点を取りたいという思いを持って臨んでくれたようです。来週以後はここまでの平均点からの得点の伸びでポイントを競ってもらう予定です。
授業の後半は、漢字と文章の読解を扱っています。
漢字については、本日は「街」・「願」・「喜」という三つの漢字について学習をしました。
漢字学習においては、形を覚えることを第一優先にはしていません。漢字を読めること、意味のイメージをつかむことを重視しています。漢字を学習する最大の目的は「文章を読む際に困らないようにする」ということです。漢字を読めて、意味がわかるという状態になっていれば、文章の読解においては支障を来すことはありません。しかしながら、学校でも、また多くの塾でも「漢字の書き取りテスト」のために漢字を学習するということになってしまっていることが非常に多いと思います。10回ずつ漢字をノートに練習するといった学習が行われることも少なくないのではないでしょうか。結果的に漢字テストでは点が取れたけれども、意味もわからずテストに出る問題だけを覚えたので、文章読解にはつながらなくなる可能性があります。
ONEでは、実際にその漢字を使った頻出の用例を複数紹介し、漢字の読み方と意味のイメージを身につけてもらうということを重視しています。
「街」という漢字を扱う際には、商店街・繁華街・街灯……などの用例を紹介し、「町」との違いについても説明をしました。全員、しっかりと説明を聞いて、漢字の意味のイメージを捉えてくれていました。
文章読解については、二週間前から一本の物語を読んでいます。情景をイメージしながらていねいに文章を追いかけてもらい、「さあ面白くなってきたぞ、この後どうなるんだ?」というところで「続きは次回」という形を取らせていただきました。次の展開に思いを馳せ、続きを読みたいという気持ちで文章を読み終えることにより、翌週は「早く読みたい」という飢餓状態で文章を読むことになります。
本日は前週までのストーリーについてお子様に説明してもらった後(内容をよく覚えていることに感心させられます)、続きを読んでもらいました。一言もしゃべることなく、集中して一気に文章を読んでくれました。文章はこれで完結なのですが、読了後には「このあとどうなるの?」ということが気になったようで、いろいろと想像をしていました。こうやって夢中になって文章を読むという経験を積むことはとても重要です。能動的に文章を読む姿勢を作るためには、楽しく文章を読むという経験が必要です。
なお、特に問題を解くというようなことは現時点では行いません。問題演習を行うことの危険性については過去記事に書いておりますので、ご興味がございましたら、ご参照いただければと存じます。
→「『読解問題』の取り扱いについて」/「読解問題を解くことのリスクについて」