2024年12月9日
春期講習中も、5年生の算数の授業では、引き続き割合を扱っています。(割合についての前記事→ 授業報告3月12日)
「割合」という概念が理解できたとしても、さらにそれを当たり前のものとして定着させるためには基本練習の繰り返しが欠かせません。なんとなくわかったつもりになって問題文にある数字だけを見て計算をするような小手先の行動をとっていると、目先の問題の答えは出ても、先に進んだときに自分で考えて問題を解くことができなくなってしまいます。ひとつひとつ「日本語での理解」を徹底した上で、そこから自分で考えて行動が取れるようになるように、「割合」の単元に時間をかけています
春期講習前の最後の授業(3月26日)では、「30%引き」、「20%増し」といった新しい言葉を学びました。「30%引き」などの表現は日常生活でもスーパーなどで見かけます。こういう表現に慣れている大人は「1000円の『30%引き』」と言われて、これが何を表しているのかと迷うことはありません。しかし、割合の初学者である小学生から見れば、「30%引き」は、何から何を引けばいいのかわからない謎の言葉です。さらに、ここで計算の結果だけを取り上げて「30%引き」は0.7倍を表すなどと説明されては、何をどう考えてよいのか、わけがわからなくなってしまいます。
「30%引き」という言葉が何を表しているのかを日本語の文章で言い換えて理解した上で、その文章に従って、取るべき行動を取ることを繰り返し練習していきます。これには時間はかかりますが考える力を養う上で必要なことであり、時間をかけるべき事柄です。「日本語での理解」を徹底するために、春期講習の期間中も割合の演習を続けていきます。