前回の記事→ 小5社会 夏期講習前半
夏期講習の後半も引き続き、地方ごとにこれまでに学んだ農業・漁業・工業に関する知識を白地図にまとめる作業を行い、覚えてもらうということを行いました。
夏期講習前半に学習した内容について、確認のために白地図を配り、覚えていることをすべて書くということをしてもらいました。復習用のプリントを配付しませんでしたので、100%覚えているというわけにはいきませんが、しかし完全に忘れてしまっているわけではありません。「〇〇県に鉄鋼業がさかんな市があったのは覚えているんだけど、名前が思い出せない」とか「〇〇市についてプリントに記入した記憶はあるが、何が有名だったかはっきりしない」というような状態になっていることが少なからずありました。
答えを聞くと「あー、そうだった」という反応が返ってきます。つまり「忘れている」わけではなく、「思い出せない」のです。
「思い出す」機会を増やせば、覚えた知識はいつでも使える状態になります。しかし、「思い出す」機会がないと、覚えていても必要なときにその知識が出てこないのです。
今回、あえて復習用のプリントを渡さなかったのは、こういったことを経験し、それを今後の記憶の学習に生かしていくためです。
後半の授業では、「中部地方」・「近畿地方」・「中国・四国地方」を扱いました。復習プリントは配付しませんでしたが、授業の冒頭に前回、前々回の内容の確認のために思い出しながら白地図の記入をしてもらい、「思い出す」機会を作っていました。3回目ぐらいになると、あっという間に白地図を完成させることができるようになります。
もちろん、今回入れた知識は、数か月も経てば「いつでも使える状態」ではなくなります。しかし、どうすれば「いつでも使える状態」にできるかということを経験し、知っておくことが、今後の学習において必要な感覚を養うことにつながっていくと考えています。