今回から日本の各地方ごとの重要事項について学習を始めました。
多くの参考書に「各地方のまとめ」という単元は載っていますが、実はここで新しく学ぶことは多くありません。ここまでに学習した「日本の農業(コメ・野菜・果物・工芸作物・畜産の盛んな地域)・「日本の漁業(魚が獲れる場所・主な漁港・養殖地)」・「日本の工業(工業地帯・工業地域、主要工業都市)」といった内容を、地方ごとに再確認していくという作業がメインとなる単元です。
夏期講習前半では、「北海道・東北地方」と「関東地方」について学習をしました。
何も書かれていない白地図を配付し、都道府県名や県庁所在地名を記入してもらい、その後に「この地方でコメに関して覚えておくべきことはあった?」・「この地方の有名な工業都市は?」といった具合に問いを発しながら、覚えていることを白地図中に記入していってもらいました。
すでに農業について学習していたころからは時間が経っていますし、その後に漁業や工業、貿易などについて学習をしてきていますので、もう農業に関しては忘れていても不思議ではないのですが、こちらの想定以上に知識がしっかりと残っていました。もちろん忘れていることもあり、完璧ではないのですが、完全に忘れているわけではなく、答えを言われれば「あー、そうだった」となるケースがほとんどでした。要するに頭の中に入ってはいるが思い出す(想起する)ことができないという状態です。授業において想起することを行うことで、より知識が定着していきます。
白地図を完成させた後に、5分ほど時間を与え、地図に記入した内容を完全に覚えてもらいました。その後、もう1枚白地図を配り、独力で白地図に記入をしてもらいましたが、多くの生徒がほぼ完璧に書けていました。
今回、プリントは授業終了時に回収しています。家で復習をせず、一週間後にどれだけ覚えているかどうかを確認してもらう予定です。完全に覚えていることを求めているわけではなく、忘れることも含めて、記憶とどう向き合っていくかを学んでもらおうと考えております。