今回の講習会では「果物と工芸作物」・「畜産」について学習しました。
現時点において目指していることは、「上記の学習内容につき、記憶を定着させ、受験問題が解けるようになること」ではありません。
「上記の内容を使って、覚える練習を行うこと」・「覚えたかどうか自分で判断できる基準を作ること」です。
今回、「果物」に関する授業においては、みかん・りんご・ぶどう・もも・日本なし・おうとう(さくらんぼ)の6つの果物について、生産上位の都道府県を短時間で覚えてもらいました。自分で覚えたと判断したら、まずは覚えたかどうかを自分で確認し、その結果「大丈夫」と申告した生徒に確認用のプリントをやってもらいました。その場においては、全員が完璧に覚えることができていました。「覚えたつもりが覚えていなかった」という状態が生じた場合は、覚える際の方法につき、いろいろと工夫をしてもらうようにするのですが、今回は特にそういう問題は生じませんでした。
翌日、確認のためにテストを実施したところ、ほとんどの生徒は完璧にできていましたが、記憶が多少抜けてしまった生徒や都道府県の名前の漢字を間違えた生徒もいました。記憶は時間の経過とともに抜けるものです。したがって忘れてしまったことを気に病む必要はなく、忘れたらもう一度確認し、覚えればよいのです。間違えたところについては、すぐに覚え直してもらうようにしました。
次回の授業でもう一度確認を行うことになります。次回で全員が完璧にできるかどうかわかりませんが、全員が完璧にできるまで、このテストを繰り返します。記憶の定着のために反復が効果的であることを実感してもらうことが目的です。
覚えるための行動が適切に行えるようになれば、今回学習したことを忘れてしまっても、再度学習すればよいのですから、忘れることを恐れる必要はなくなります。この時期に学習した地理の内容は、5年後半から歴史の学習を始め、6年生で公民の学習を行う頃には、かなりの程度忘れてしまいます。その段階でもう一度学習することになるのですが、そこまでに記憶をするための方法がより精度高くなっていれば、短時間で定着させることができるのです。