小4の国語の大きなテーマの一つは「文章を前向きな気持ちで読めるようになること」です。これについては、過去に記事を書いておりますので、そちらをご参照下さい。
・小4国語 楽しく文章を読むことの重要性
・小4国語 読みとった内容について話をすることの意味
現時点において、文章を読むことを苦痛だと感じ、いやいや文章を読むという生徒は皆無です。
これまでは無理なく読める文章、楽しく読める文章を中心に読んできてもらいました。いきなり理解するのが困難なハードルが高い文章を読まされたたら、読んでも面白くありませんし、苦行にしかなりません。一度、読むことに対してマイナス感情を持ってしまうと、それを克服するのには時間がかかります。
今月から、少しばかり背伸びして、多少の予備知識やガイドが必要な文章を読んでもらっています。
中学受験において出題される文章は、学年相応の文章ではありません。中学校の教科書に載っている文章と同レベルぐらいのものが取り上げられることが多いと言えます。これに対応するために、語彙を十分に増やしておくこと、精神的に成長しておくことなどが求められます。
ここ数回の授業では、「物語」というより「小説」と言った方が適切だろうと思われる、小学4年生が読むには歯ごたえのある文章を扱いました。授業の冒頭で、文章を理解するために前提としておいて持っておいた方がよい知識などについて話し、ガイドをしながら文章を読んでもらっています。
文章に対して「前向き」な姿勢ができているので、生徒たちは頭と心を動かしながら文章を追っていきます。けっして簡単ではないでしょうが、投げ出したりすることなく、楽しみながら文章を読んでくれています。児童文学のように予定調和で話が進まず、「このあとどうなるの?」という気分を抱えたまま投げ出されたりする状況でも、皆いろいろと考え、小説の世界を楽しんでいます。
この感覚を持ち続けられるよう、今後も適切な素材となる文章を選んで与えていきます。