本日で5年生の国語の授業は最終回となりました。冬期講習以後の授業について書かせていただきたいと思います。
【Aコース】
Aコースでは「環境」に関する文章を扱っています。
「生態系」・「開発」・「外来種」・「原生林」・「里山」・「自然環境」・「地球温暖化」・「化石燃料」……
環境問題を論じた文章には、上記のような言葉が多々使用されます。これらの言葉について説明を聞き、一定の理解をしてもらった上で、実際に文章を読み、上記のような言葉についての認識をより深めてもらっています。
たとえば「里山」というワードが現れた瞬間に、「里山」という言葉の意味するイメージが頭の中に浮かび、このあとで「こんなことが書かれるのではないか」というような想像がいくつかできるようになるということが一つの目標です。
数か月にわたり、広い意味での「環境問題」を扱った文章を取り上げてきましたが、「環境」というテーマに関しては、ずいぶんと理解が深まったと思います。
受験で出題される文章の頻出のテーマについては、少しずつ知識を積み上げていきます。
【Bコース】
Bコースでは「文化」に関する文章を扱いました。
「文化」という言葉は抽象的で、生徒にとってはどのようなものかわかりづらいものです。文化とはあらゆる生活に密接に関わるものです。密接すぎるがゆえに普段生活していてもそれが文化であるという意識がありません。そういった語句を説明するには無意識の部分に意識を向ける必要があります。
具体的には、普段無意識に行っていることがまさしく文化であるということにスポットを当てました。例えば「知っている人と会ったらおじぎをする」とか「牛肉は食べるが、犬肉は食べない」といったことは、普段は当たり前のこととして特にそれを意識することはありませんが、しかしこれらはけっして「当たり前」のことではありません。日本以外では「おじぎをしない」国もあるし、「犬肉を食べる」国もあります。つまり、これらは自然な行動ではなく、日本の「文化」に基づいた行動なんだということについて考えてもらいました。
その後、いくつか文化についての文章を読んで、より理解を深めてもらいました。
今後も「比較文化」・「文化相対主義」といったテーマに関わる文章を読んでもらう予定です。