今回は「水溶液の特定実験」を行いました。この「水溶液の特定実験」とは複数種類の用意された見た目が同じ水溶液に対し、様々な実験を行い、その実験結果から水溶液の正体を特定するというものです。扱った水溶液と特定するために行った実験は以下のものになります。
〇水溶液
・塩酸
・炭酸水
・食塩水
・水酸化ナトリウム水溶液
・石灰水
・アンモニア水
〇実験
① BTB溶液をたらし、色の変化を観察する。
② においをかぐ。
③ 水溶液を蒸発させる。
④ 二酸化炭素を加えて石灰水を特定する。
生徒たちはそれぞれの水溶液がどのような実験結果を生むかを知りません。なので、生徒たちには上記の実験を2回通して行ってもらい、1回目では水溶液の正体が分かっている状態で実験を行い、得られた実験結果からそれぞれの水溶液の特徴を知り、2回目では水溶液の正体を伏せられた状態で実験を行い、1回目で学んだ水溶液の特徴を基に水溶液を特定してもらいました。
扱った水溶液の中には危険なものも含まれています。また、実験器具はガラス製のため割ったら危険です。それぞれの危険性を説明したうえで、「割ったらどうするか」ではなく「割らないためにどうしなければならないか」を生徒に説明しました。
2回目の実験で生徒自らが能動的に、かつ安全に実験を行うために、1回目の実験では実験結果から得られる情報を集めるだけでなく、道具の正しい扱い方について習い、実際に道具を慎重に扱うことを心掛けなければなりません。漫然と実験に参加しても何も勉強にならず、安全性を欠いてしまうため、生徒には厳しく対応させてもらいました。恐怖や緊張をもちつつ実験に取り組んでもらいました。
恐怖や緊張の中で思考したり、作業したりすることは未来で要求される大切な物事です。受験学年である6年生になると受験に対する緊張感と恐怖の中で勉強をすることが当たり前になります。今回の実験と受験期での学習では緊張感の原因と恐怖の対象は異なりますが、どちらも価値のあるものとして我々は考えております。
緊張や恐怖を与えることは、お子様にとっては精神的な負担になりますが、ご理解いただければ幸いです。