先月から「社会トレーニング(社トレ)」を宿題として配付しています。
今回は、社トレの目的を書いていきます。基本は、他科目の宿題のやり方と変わらぬ形で生徒にやってもらい、こちらで管理してまいります。当然、目的は他科目の宿題と大きく異なることはありません。
しかしながら、社会という科目は、他科目に比べて特殊な科目であるとONEでは認識しております。社会は、記憶が主な科目です。他科目も全て、記憶に依存することは間違いありませんが、記憶をもとに思考することが主となります。異論反論がある場合もあるかと思いますが、これを飲み込んで頂いたうえで説明してまいります。
『記憶をするための行動』
➀「社会の内容」を記憶することが目的でない
②「記憶するための行動」が目的である
③「長期記憶」は忘れたものを「思い出す」ときに形成されていく
④「社会の内容」は、「記憶するための行動」の後に自動的に記憶される。
社会は、記憶力の向上を図るために学習・宿題を進めます。このとき重要なのは「社会の内容」を記憶することを目的とするのでなく、「記憶をするための行動」が目的となるということです。授業などで「社会の内容」を覚えてもらいます。しかし、しばらくすると忘れます。生徒・保護者・教師は、落胆したり面倒がったりします。これは、「社会の内容」を忘れたことに対する反応だと考えています。
人の脳は「思い出す」ときに長期記憶を形成していくことが分かっています。つまり、忘れることを大前提としたうえで、思い出す作業をすることの繰り返しが重要となるのです。ただ、この行動は、生徒・保護者・教師の全員にとって負担となることが多く、特に生徒が面倒がり逃げます。ここで、教師側がずさんな管理をすると……。逆に、この部分を可能な限り徹底すると記憶に対する行動、そして学習面で大きな改善が見られることが多いです。ONEでは、可能な限り徹底して管理を行っています。ONEに来られている生徒さんの保護者で、ONEにしばらく通ったら「学習面での行動」が変わったと感想を頂くことがあります。その答えのひとつになるかと思います。
少し話が逸れてしまいましたが、結論は、「内容」でなく「行動」を目的として学習をしていくことにより、「行動」が身に付いた段階で「内容」は勝手に身につくということです。まずは、「記憶をするための行動」を身に着けることが肝要とONEでは位置づけて、社会の学習を進めております。