今週は規則性の授業を行いました。まだ割合の内容をすべて説明し終わったわけではないので、5年生のうちに折を見てまた割合を扱います。「割合」「速さ」が5年生のメインテーマとなりますが、それ以外の必要な内容も計トレなどで生徒の状況を見ながら,適宜盛り込んでいきます。
規則性で最初に扱うのは「等差数列」に関する事柄となります。
例題
大人の場合は全体像を合理的に把握できるので比較的簡単に処理できる内容ですが、子供にとっては案外難しい内容となります。「等差数列」については
として高校での数学のように公式に当てはめる形で処理をさせてしまう学習法もありますが,ONEではそのような方法をとることはしません。
上のように考えて,1番目の数に+3を何回したら12番目の数になるのかを,そこまでに説明された事項を利用して,一つ一つ段階を追いながら,できるだけ自分で考えてもらうようにしています。
このときには,「1番目から12番目までには数が12個並んでいる」といった番目と個数の区別や,「ものが12個あると,ものとものとの間の個数は11個ある」といったものの個数と間の個数の区別や,番目と数そのものの区別など,あいまいな部分があるとたちまち混乱してしまいます。また,こういった内容がしっかり理解できていないと,(1)ができても(2)がわからないという事態に陥りがちです。一つ一つの理解を確認してもらいます。
目の前の問題の答えを出すことを目的とするのであれば,このように時間をかけて考えてもらうことは時間の無駄かもしれません。しかし,5年生の段階では,まだまだ入試までに時間があります。時間があるうちに,答えを出す練習よりも,考える練習をしておくことで,これからの学習の効率を大きく変えることができます。「等差数列」で全体像が見えないために生じた「混乱」を自分で論理を追って考えて解決していくことが,考える練習になります。ONEでは考える頭を作る素材として規則性の問題を利用しています。
規則性の問題は生徒に「混乱」を生み出す為に非常に良い題材だと考えます。しっかりと混乱してもらい,それを解決することで思考力を鍛えていきたいと思います。