2024年3月17日
学校の授業では、教師が黒板(ホワイトボード)に書いた内容をノートに写すことがよく求められますが、ONEではこのような作業を要求することはほとんどありません。説明を聞きながら内容をノートに書き写すことが求められることは皆無です。
今回は、なぜ板書をノートに写させないのかについて説明させていただきます。
子供が説明を聞きながらノートに文字を書くと、以下のような問題が生じる可能性があります:
① 話をしっかり聞けなくなる。
② ノートに書く文字が雑になる。
「話をしっかり聞くこと」と「文字を丁寧に正しく書くこと」は学習において非常に重要です。説明を聞きながら板書をノートに写すと、これらの点で大きな損失が生じる可能性があります。
今回は①に絞って説明させていただきます。
ONEでは、説明を聞いた後に、ポイントとなる内容を思い出しながら自分でノートにまとめる作業を行ってもらいます。「今聞いた説明をノートにまとめて」と言われると、手が止まってしまう生徒もいます。話を聞いているつもりでも実際には受動的に反応しているだけで、能動的には聞けていない状態だからです。
話をしっかり聞けていないことを自覚し、能動的に話を聞く姿勢を育てるために、説明された内容をノートにまとめるという作業を利用しています。ホワイトボードにはタイトルやキーワードが書かれているのみで、詳しい説明については、自分で説明を反芻しながらまとめていくのです。ノートにしっかりとまとめるためには、話を能動的に聞いておく必要があります。話を聞く姿勢を作るために、「ノートにまとめる」という作業を行ってもらうのです。