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授業のスタートから2週間が経過しましたので、今回は国語の授業の様子について書かかせていただきます。
国語の授業日、算数の授業日とも、授業の前半は学習の土台となる能力や行動を身につけるためのトレーニングを行っています。こちらのトレーニングでは、やるべきことに集中・没入することで頭を動かすこと、また、トレーニングを通じて規則性を発見し論理性を身につけることを目的としています。
最初は慣れないために、うまくできなかった思考・作業が2週間経過し、少しずつスムーズにできるようになってきています。
後半が国語の授業になります。
授業の中で扱うのは「漢字」と「文章の読解」です。「漢字」については、別の機会にあらためて書かせていただくこととし、今回は「文章の読解」について書かせていただきます。
ONEでは、4年生の間は「問題を解く」ということをしません。「頭と心を動かして、文章を読む」ことができるようになることを最大の目的としています。読むことに対して、後ろ向きな気持ち・姿勢を持たせないということです。時間制限を設け、その中で文章を読み、それに関する問題を解く練習を行うと、どうしても「問題を解くこと=点数をとること」に気持ちが向かってしまい、文章をじっくりと味わう・楽しむということができなくなってしまうリスクが生じます。
とにかくまずは楽しく、前向きに文章を読むということをできるようにしたいと考えています。
第一回目・二回目の授業ではイソップ物語を扱いました。
「アリとキリギリス」・「オオカミと羊飼い(オオカミ少年)」・「金の斧、銀の斧」・「ひきょうなコウモリ」・「北風と太陽」……など、大人であれば誰もが読んだ、あるいは聞いたことがあるような有名な短編を読んでもらいました。
これらの作品が昔から変わらず残っているのは、そこに含まれた教訓性のためでもありますが、子どもが読んで(あるいは聞いて)、わかりやすく面白いからでしょう。幼少期に読んでいてすでに知っているというお子様もいますが、最近の小学生の中には「読んだことがない」というお子様も少なからずいます。基礎的な教養としてもこういった有名な作品は読んでおいてもらいたいところです。
まずはお子様に自分のペースで文章を読んでもらい、読み終えた後にどんな話であったかをまとめてもらいました。文章を何度も確認しながら文中のことばを利用して書くのではなく、自分の頭の中に入ったストーリーを本文を確認せずに、自分のことばでまとめるのです。細部が本文とずれたり、表現が稚拙であったりしてもかまいません。自分の理解した内容を自分のことばでまとめる過程において、頭の中で文章の内容を反芻し、どうやってまとめようかと頭を動かすことに意味があります。
最初は「うまくまとめられない」・「文章の内容を思い出せない」という状況もありました。「もう一回読みたい」という気持ちになったところで、もう一度文章を読んでもらうと、貪欲に、前向きな姿勢で読むことができていました。徐々に読みの精度が上がり、2回目の授業では、1度の通読で文章のあらすじを的確にまとめられるようになっていました。
しばらくは、楽しみながら一生懸命に頭を動かして文章を読む経験を重ねてもらいます。