以前の記事にも書いているのですが、ONEではノートに授業内容をまとめたり、ノート上で問題を解くための作業を行なったりする場合は、以下の条件を守るようにお子様達にお話をしています。
(1)芯の太さが0.5mm、濃さがHBのシャープペンを使うこと。
(2)ノートを使う際は、必ず下敷きを使うこと。
このような指示をしているのには、複数の意図があります。ここには非常に重要なポイントがあるのですが、詳細を書くと長くなりますし、企業秘密に属するような内容も含むので、詳細は書けません。公開しても差し支えのない一つの理由だけを説明をさせていただきます。
単に「美しい文字をノートに書かせる」というのであれば、シャーペンではなく鉛筆を使い、ノート利用の際に下敷きを使わない方が、文字を書きやすいかもしれません。
しかし、ここで身につけさせたいことは美しい文字ではありません。
下敷きを使用し、シャープペンでノートを使うというのは、実は文字を書きにくい状況です。強すぎる筆圧で書くと、芯がやたらに折れますし、逆に筆圧があまりに弱いと、文字が薄くなってしまい、読みづらい表記になってしまいます。
この状況下でていねいに文字を書き続けることを要求された場合、手先をしっかりとコントロールする必要があります。力任せに書いたり、指先の力が完全に抜けた弛緩状態で文字を書いたりしていたのでは、しっかりとした文字は書けません。この身体コントロールの匙加減を覚えるということは非常に重要なことだと考えております。
繊細・鋭敏な感覚の持ち主と、ちょっとした変化を感じ取れない鈍感さの持ち主、どちらが勉強していくのに適しているかと考えれば、前者が圧倒的に有利であることは間違いありません。そういう感覚を身につけるということが、上記の指示を出している大きな理由の一つです。
小学校では「シャーペンを使うと文字が乱れるから、使用禁止」という指示が出ていることが少なからずあると思いますが、ONEにおいては、「下敷きを使わず、鉛筆を使用すると、繊細な感覚が育たないから、鉛筆の使用禁止」・「0.5mmのシャープペン(HBの芯を使用)、下敷きを必ず使う」という形を取らせていただいております。お子様が普段、鉛筆使用、下敷きを利用しないという場合は、お手数をおかけいたしますが、シャーペンおよび下敷きをご用意いただくよう、お願いいたします。