進学教室ONEでは、4年生の間にやっておくべきことは「受験勉強を始める準備」だと考えています。
われわれが重視していることの一つに「話をきちんと聴く」という姿勢を身につけることがあります。
授業において話を聞くということをお子様は小学校入学と同時にスタートしているのですが、では小学校1年生のうちから「しっかりと授業を聴く」ということができるかと言えば、そうでないことの方が多いでしょう。私語をやめない子、立ち歩いてしまう子などは注意を受けるでしょうが、静かに何となくボーっとしているという状態の子などは、特に注意されることもないかもしれません。しかし、そうなると「話は聴かなくてもいい」という刷り込みがされてしまうかもしれません。
受験勉強において不可欠な授業においては、教室において「説明を聴く」ということが非常に重要になります。この「説明を聴く」際に、お子様が「何となくボーっと」という状態であるならば、授業の内容は理解できませんし、その後の定着のための演習等もまともに行うことができなくなってしまいます。だとすれば、受験勉強を始める前に「話を聴く姿勢」を作っておくべきです。大手の塾においては、これができていないために、授業での概念の理解ができず、成績が低迷しているというお子様は少なからずいらっしゃいます。
ONEの小4の授業においては、「話を聴く」というような、受験勉強を始める前提として持っていてほしい姿勢や能力、作法などを学んでもらっています。
授業の前半に行っている様々なプリント演習なども同様です。
さて、ここから本日の算数の授業の報告となります。
今週は「文章を読むこと」を意識してもらうための授業を行いました。
お子様が問題を解くことができないとき、その理由は様々ですが、「問題文を読めていない」ために解けないということが非常に多いと言えます。
こういう状況の際に「しっかりと読みなさい」などとアドバイスをされることが一般にはよくありますが、これで状況が改善するケースはまれです。なぜなら、お子様は自分の意識としては「しっかりと読んでいる」からです。誰も「いい加減に読もう」などと思っているわけではありません。
状況を改善するには、「自分がしっかりと読んでいたつもりだったが、読めていなかった」ということを認識してもらい、正しく読むための行動をしてもらうことが必要になります。
本日の授業では、「ものの個数」と「ものとものの間の個数」について、答えを出すことは後回しでよいという指示のもとで、図を描いて考えることを行ってもらいました。図を描くことそのものに意味があるわけではありません。読み取った文章の内容を図にして表現した上で、それを観察することで、自分が正しく文章を読めているかどうか検証することが目的です。
算数に関する文章を読んだときに「図を描いたらどうなるだろう」と考えることを当たり前にすることで、文章の読み方が変わってきます。
今後も、素材を変えて文章を読む練習は続けていきます。