現在は「環境」に関わる文章を扱っています。
ひとくちに「環境」と言っても、そこで扱われるテーマは様々です。「生態系の破壊」に関する文章もあれば、「身近な自然の保全」に関る文章もあります。温暖化等の「地球環境問題」を扱った文章もあります。
小学生が、これらのテーマに関心を持ち、テーマについてのリテラシーを持っている……などということは、およそありえないことです。しかしながら、こういったテーマの文章は受験では頻出です。そうであれば、こういったテーマの文章に繰り返し触れ、それらの文章でよく使われることばを知ったり、現代においてそのテーマについてどのようなことが語られているのかを知ったりすることが不可欠です。
本日は「川の環境保全」について述べた文章を読んだのですが、その中に登場する語句(たとえば「堤防」・「氾濫」といったことば)も大人にとっては当たり前のものかもしれませんが、小学生にとってはけっして「当たり前」に知っているものではありません。何の予備知識もなく、いきなりこんな語句が数多く使われている文章を読まされたら、消化不良になるのは必定です。
本日の授業では冒頭の2段落(7行程度)に使われている語句の説明をじっくりと時間をかけて行い、その語句説明の内容をしっかりと理解した上で、その2段落を数回繰り返し読んでもらいました。
わずか7行ほどの文章ではありましたが、この中だけで10個以上の語句について説明を加えました。みなが「分からない」と言った語句はもちろん、みなが知っているつもりになっているが実はよくは分かっていない語句についても説明を加えました。
短い文章でしたが、みな、語句に関する説明を集中して聞き、それをノートにまとめ、その後に文章を一生懸命に読んでいました。
家でも「今日、読んだところまでを繰り返し読んでくるように」と指示をしました。繰り返し読むことにより、その中に使用されている語句が無意識に刷り込まれていき、またそこで語られている内容についても理解が深まっていきます。ここまでの内容を踏まえた上で、来週はこれに続く部分を今回と同じような形で読んでもらいます。
文章を読む目的はけっして「問題を解く」ではありません。文章は「知識をつけ、見聞を広めるため」や「楽しむため」に読まれるものです。その目的を達成しながら文章を読み続けていくことが重要であると考えています。