小5社会 授業内でのテストについて
5年生としての授業も残すところあと数回となりました。2月からは6年生としての授業が始まります。
現在、授業の方は鎌倉時代を終え、室町時代の前半まで進んでおります。
毎回の授業においては覚えてきたことの確認として2種のテストを実施しています。
前回の授業では、鎌倉時代について2種のテストをしました。
1つ目は既習の範囲のキーワードを答える一問一答式の問題です。上の写真にある手前側のプリントです。たとえば「1232年、北条泰時が定めた最初の武家法」という問題に対し、「御成敗式目」と答えるというものです。こちらのテストはほぼ全員が満点を取れるようになっています。
2つ目は一つの時代についての重要事項をまとめたプリントを完成させるというテストです(写真の奥にあるプリント)。こちらは相当に不親切なプリントです。たとえば上の例で挙げた内容は、以下のような形で書くことを要求されます。
「__________年、______________は_______________を定める。」
こういう空欄だらけの行がA4サイズ一枚分ありますから、全てを埋めるのは簡単ではありません。思い出すためのカギになる文は書かれていないことが多いので、プリントをさらっと一回見直してきたという程度では満点を取ることは難しいでしょう。
1つ目のテストで「覚えた!」と思っても、2つ目のテストをやると「まだまだ覚えられていない」と感じることもあると思います。
2つ目のテストについては、非常にハードルが高いのですが、このテストを実施するのには意味があります。
「覚えたはずのことがテストになるとできない」というような状況が起こることがあります。「なんでやったのにできないんだ?」などと教師に注意されたりすることもあるかもしれません。しかし、先ほどの1つ目のテストのような形で知識を入れていくと、「1232年、北条泰時が定めた最初の武家法は何か。」という問いには答えられるが、「1232年に最初の武家法を定めたのは誰か。」とか「北条泰時が御成敗式目を定めたのはいつか。西暦で答えなさい」などの問題には答えられないという状況が生まれる可能性が少なからずあります。2つ目のテストは、ひとつの知識をどこから問われても大丈夫というレベルで習得してもらうためのものです。テストを繰り返す中で「何かを覚える際に『覚えた』と判断するレベルを引き上げる」ことを目的にしています。
1つ目のテストができたからといって「覚えた!」・「大丈夫」という考えてしまうのは、判断としては甘いということになります。2種のテストがともに完璧に近い形でできる生徒もいますが、1つ目は満点、2つ目は2、3割の問題で間違えてしまうというような状況になる生徒もいます。「覚えた」という判断を的確にできるようになるために、2種のテストを使ってアプローチしていきます。