2024年12月20日
算数の授業では9月から植木算を扱っています。
植木算といっても、具体的な問題の解き方を覚えることを目的に指導しているわけではありません。植木算を題材にして学んでほしいことは、「問題文を読んで必要な情報を取り出す」ということです。
算数の問題文は短いものが多いので、大人から見れば必要な情報を取り出すことは簡単に思えるかもしれません。しかし、これは今までに多くの問題文に触れることで経験を積んでいるから簡単に思えるだけで、経験が少ない小学生にとって必要な情報を取り出すことは決して簡単なことではありません。
たとえば「7本の木を5mおきに並べました。端から端まで何mありますか。」というような問題があったとします。初めてこういった問題を見た生徒の多くは、「木の本数」と「木と木の間の個数」を混同してしまい、5×7=35という計算をして、35mと答えてしまいがちです。このようなときに頭ごなしに「よく考えろ」などと言ってしまうと、生徒はどうしていいかわからなくなってしまいます。生徒は考えなかったわけではなく、自分なりに考えて結論を出しています。本人は一生懸命「考えた」と思っているのに、「よく考えろ」と言われたのでは、混乱するだけです。
しかし、ここで、読み取った情報を図に表してみれば、自らの誤りに実感を持って気づくことができるはずです。
こうした経験を繰り返す中で、問題文を読み、情報を整理し、必要な情報を取り出すことの重要性を感じてもらえればと考えています。