学校説明会や文化祭が盛んに行われるシーズンになりました。
今年の前半にも、学校説明会・文化祭・オープンスクール等についての記事を書きましたが、加筆修正を加えて、改めてお伝えいたします。
まず、初めて訪問する学校については、保護者の方のみで訪問することをおすすめしています。
その理由は、保護者の方が「ここは候補から外したい」と感じた学校を、お子様が気に入ってしまう場合があるためです。このようなギャップが生じると、志望校の選定時に意見の対立が起こりやすくなります。これを避けるためにも、最初の訪問は保護者の方だけで行い、「受験校の候補にしたい」と思われた場合にのみ、お子様を連れて再訪するのが望ましいと思います。
また、見学に行く時期は6年生の前半までをおすすめします。6年生の中盤以降に授業を抜けて見学に行くのは、学習上のマイナスになる可能性が高いからです。この時期の授業内容を欠席すると、残り期間でのフォローが難しく、学習リズムも乱れやすくなります。こうしたリスクを踏まえ、5年生〜6年生前半のうちに動くのが理想です。
(1) 学校説明会
学校説明会は、ほとんどの場合、保護者の方向けに行われます。そのため、お子様が参加しても「つまらない」という印象を持ってしまうことがあります。お子様が学校を知る機会としては、説明会はあまり適していないといえるでしょう。
(2) 文化祭
文化祭は、お子様に志望校候補を見せる良い機会です。生徒の雰囲気や学校全体の活気を感じることができ、入学後の人間関係や校風との相性を見極める手がかりになります。ただし、文化祭はあくまで“お祭り”であり、日常の学校生活とは異なる点を意識しておく必要があります。
(3) オープンスクール・公開授業
これらはお子様向けのイベントであり、実際の授業との相性を確かめる絶好の機会です。ただし、学校側も良い印象を与えようと精一杯工夫しているため、必ずしも日常の授業そのままではありません。保護者の方は、見学時の印象だけでなく、学校の本来の教育方針や雰囲気にも目を向けておくと良いでしょう。
(4) 入試体験会など
過去問の一部を体験的に解いたり、解説授業を行ったりするイベントもあります。一見メリットが大きいように思えますが、一日参加しただけで合格に近づくことはありません。また、この段階で最新の過去問を使ってしまうと、後に本番演習として活用できる材料が減ってしまいます。そのため、ONEとしては基本的に参加をおすすめしていません。
(5) 模試
模試は学校主催ではありませんが、志望校が会場になっている場合があります。そうした会場で受験できれば、本番を想定した貴重な体験になります。人気会場は早めに埋まるため、可能であればぜひ確保しておくと良いでしょう。
合否は、学校見学の有無で左右されるものではありません。
上記の内容を参考に、計画的に学校訪問・見学のスケジュールを立てていただければ幸いです。