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小学5年生社会科 話を聞くこととノートにまとめることについて

新5年生の授業が始まり、2ヶ月弱が経過しました。

社会の授業は5年生になってからのスタートです。ここまでの授業の様子を何回に分けて記事にしていきます。

今回は「ノートにまとめる」ということについて書きます。

ONEでは、科目を問わず、「ホワイトボードに書かれたことをノートに写しなさい」という指示がなされることはありません。しかしながら、「ノートにまとめる」という作業は毎回してもらっています。この二つの作業には、大きな違いがあります。

学校では「説明を聞きながら板書をノートに写す」という作業を要求されることが少なからずあると思いますが、「板書をノートに書き写す」という作業をしながら、しっかりと話を聞くことなど、小学生にそうそうできるものではありません。「板書を写す」という作業を行うと、書くことに夢中になってしまい、話をしっかりと聞けない状態になります。

では、「ノートにまとめる」とはどのようなことなのでしょうか。1回目の授業の際にブログ記事にしようと授業の様子をまとめたものの、公開のタイミングを失ってしまった原稿がありましたので、加筆修正して、以下にアップします。

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1回目の授業では、日本の米作りについて学びました。授業で扱うキーワード(食糧管理制度・食の洋風化・減反政策・転作と休耕……など)をホワイトボードに板書し、それについて時間をかけて説明をしました(このとき、生徒には筆記用具を持つことを禁じています)。そして、説明が終わった後で、自分が理解したことをまとめてみようということで、各自ノートにまとめてもらいました。

最初は具体的な指示を出さず、ただ「まとめてみよう」という指示を出したところ、多くの生徒はホワイトボードの文字を書き写すだけでした。学校で黒板の内容を書き写すという行動をさせられているので、当然そうなります。

板書を書き写すのではなく、「ホワイトボードに書かれた言葉についての説明の内容を思い出し、自分が理解した内容をまとめる」ように指示をすると、それまでに聞いた説明を思い出しながら一生懸命にノートにまとめていました。多くの生徒は、多少表現が稚拙であっても、説明された内容と大きな齟齬がなく、自分なりにまとめられていました。

漫然と話を聞いていた(聞き流していた)生徒はここでノートをまともにまとめることができません。今回は話がきけていないことを実感してもらうために、あえて説明中に注意を与えることをしませんでした。「ノートをまとめられない」という状況を経験してもらい、そのタイミングで話を聞けていないことを指摘し、行動の改善を促しました。

今後の学習において、話をしっかりと聞くということは非常に重要なことです。説明をしっかりと聞き、理解したことを反芻しながらノートにまとめるという作業を通して、「話を聞く」ということの精度を高めていってもらいます。

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「授業を聞きながら板書内容を書き写す」という作業は、話を聞くことの精度を下げます。「ノートにまとめる」ということの目的の一つは、「話をしっかりと聞けるようになること」です。

板書を書き写すわけではないので、表現が稚拙になったり、多少の誤りが含まれたりすることもあります。しかし、それはあまり気にする必要はありません。今は正確な知識を定着させることよりも、話を聞く姿勢を作ることの方がはるかに重要です。話をしっかりと聞けるようにならないと、抽象度の高い内容を受け止めることができなくなってしまいます。

社会の授業がスタートしてから2か月弱、最初はホワイトボードを書き写すことしかできなかった生徒も、説明された内容のポイントをいい形でまとめられるようになってきています。

 

 

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