今回は夏期講習の4年生の授業についてお話させていただきます。
小4の平常授業は算数・国語の2科目で行っており、理科・社会は講習会のみ授業を行っています。
現時点では、通常授業において継続的に社会の授業を行うわけではないので、講習会の授業においてまとまった内容を定着させるということは目指していません。
夏期講習における社会の授業の目的は「記憶をするために能動的に行動する」という行動原理に触れることです。特別な記憶力の持ち主でない限り、一度話を聞いたという程度では知識として定着しません。その場では覚えたつもりでも、一日経てば半分以上忘れてしまうでしょう。覚えるためには意識的に繰り返すということが必要です。
授業では、都道府県の名前と場所、それぞれの特徴や特産物などを扱いました。
覚えるべきことがらに関する説明を聞き、それを白地図にまとめ、その場で覚える。一度に覚えてもらう量はさほど多いわけではないので、その場で一時的に覚えることはできます。しかし、数日後にもう一度チェックすると、「あれ、何だったっけ?」・「やった記憶はあるけれど思い出せない」というような状態になります。
この「復習しないと忘れてしまう」という経験は必要なものだと我々は考えています。
この経験をすると「人間なんだから忘れるのは当たり前のことだ」と捉えることができるようになります。決して開き直るのではなく、肯定的に認識することが大切です。
受験生になると否応なく覚えなければならない物事が多くなってきます。すると忘れることに対する恐怖心を抱くようになることがあります。その恐怖心は決して悪いものではないのですが、それがあまりに強いと、覚えなければならない物事から逃げてしまったり、忘れてしまったことをごまかしてしまったりする可能性があります。
「忘れる」ということに対して肯定的になれることで、覚えることに迷いなく取り組めるようになりますし、忘れてしまった場合にも反復をしようとするようになります。
もっとも4年生にとって受験はまだまだ先の話なので、それは覚えるためのモチベーションにはなりません。授業ではゲーム形式を用いてできるだけ多くの物事を覚えたいというモチベーションにつながるよう授業を行っております。