文章が読めない原因にはさまざまな理由が考えられますが、文章を理解しようとして一生懸命に文章を読んでいるのに理解ができないという状況があるとするなら、その文章を読む前提として知っておくべき知識が入っていないからでしょう。
「読む前提として知っておくべき知識」とは以下のようなものです。
① 文章のテーマに関するリテラシー
たとえば「環境問題に関する文章」は「環境問題について関心や興味を持っている人」を対象に書かれています。だとすれば、環境問題に興味・関心がある人が当然持っているであろう一般的な知識を持っていないと、文章の理解に支障が生じる可能性があります。したがって、もし「環境問題に関する文章」を読もうとするならば、そのテーマについての一般的な知識を持っておく必要があるのです。それは必ずしも小学生にとって常識的とは言えないものであることが多いので、事前にそれについて知る機会が必要です。受験で頻出のテーマについては、基礎的な知識を学習した上で、文章を繰り返し読み、さらにテーマについての理解を深めておく必要があります。
② 語句知識
文章中に「読めない漢字」や「意味がわからない語句」が大量に含まれているというような状況であれば、文章の理解は困難です。したがって、まずはそれらの漢字や語句についての知識を持っておく必要があります。小学生が中学受験において出会う文章のほとんどは、小学生を対象に書かれたものではありませんので、「読めない漢字」や「意味のわからない語句」が当然含まれています。これらについて読み方や意味を確認し、定着させた後でなければ、文章をスムーズに読んでいくことはできません。
本日の授業から新しい文章を扱い始めましたが、いきなり文章の理解をすることは困難ですので、まずは②の「語句知識:に関して説明を加えていきました。
・一環/意義/いとおしむ/基盤/供給/近代化/妨げる/土木/氾濫/隔たる
上記は本日から扱い始めた文章に用いられている語句の抜粋です。小学生にとっては馴染みのない語句が少なからずありますので、これについて解説し、家庭において復習をしてもらい、テストや授業で定着を確認した後に文章をあらためて読んでもらいます。