ONEでは、小4段階においては、社会の授業は講習時のみ実施しています。
受験に必要な内容を入れるために、この時期から毎週学習を行い、大量の宿題をする必要はありません。この時期に一番やってはいけないことは、「覚えることに対してマイナス感情を持たせてしまう」ということです。
大量のものごとを覚えさせる。それを毎週のように繰り返し、数か月後にテストを実施。そして、数週間から数か月前に覚えたことを忘れてしまったことについて責められる。こんなことを繰り返していたら、「自分は覚えることが苦手」・「覚えることは嫌い」というようなマイナス感情を持ってしまう可能性が高くなります。
まずは、「覚えられた!」という経験をすることからスタートするべきです。今回の講習では「都道府県名」を漢字で覚えてもらうということに取り組んでもらいました。
まずは覚えてもらう前に、いきなりテスト用紙を配り、ひらがなで答えた場合は1点、漢字で答えた場合は2点という形ですでに知っている都道府県名を記入してもらいました。ここで何点取れたかは、重要ではありません。
この後、覚える時間を取り、すべての都道府県の名前を漢字で覚えるということに取り組んでもらいました。最初のテストで都道府県名をほとんど覚えていなかった方については、まずは無理なのない範囲で「ここまで覚えよう」という指示を出します。そして数分覚える時間を与えた後にテストを実施し、そこで最初の点数よりも得点が伸びていれば、覚えることについてプラスの感情を持ちます。
なかには最初から多くの都道府県名を覚えているものの漢字が書けないというような人もいます。その場合は、漢字で覚えるということに対してインセンティブを与えて、覚えてもらう。そして成果が確認できたときにそれを認めてあげることで、やはり覚えることに対して前向きな気持ちが出てきます。
今回は覚えることに対して前向きな気持ちを持ってもらうために、「賞品を出す」という形を取りました。4年生、場合によっては5年生においても、こうやって「賞品」という誘引材料を利用することがあります。受験というものが直接のモチベーションにならないうちは、これも一つの有効なアプローチだと考えています。