前記事はこちら→模試について(1)
【テスト結果について】
模試の問題は、前回の記事で述べたような性質を持っていますので、実際の入試問題とは大きく異なります。したがって、合否判定の材料にはならないと考えています。
10年ほど前までは、模試は合否の判定には適していないものの、学習の成果を測る手段としてある程度機能していました。しかし近年は、回ごとの出題難易度のばらつきが大きく、「このくらい得点できていれば大丈夫」といった明確な目安を設定するのも難しくなっているのが現状です。
模試を受験された際には、問題用紙・解答用紙・成績表をご持参いただき、ONEのスタッフが目を通させていただきます。もし、特に気になる点や修正が必要な点が見つかった場合には、お子様に直接アドバイスを行い、必要に応じて保護者の方にもご連絡させていただきます。
それ以外の場合は、模試の結果について過度に気にされないようお願い申し上げます。
【模試をどう活用するべきか】
ここまで読んで、「外部模試を受ける意味があるのか?」と疑問に思われた方もいらっしゃるかもしれません。確かに、テストの“結果”だけを見るのであれば、正直なところ、多くの受験生にとって大きな価値はないかもしれません。
しかし、私たちは「模試を受けること」自体に、大きな意味があると考えています。
ONEに通うお子様は、日々この小さな空間で学習しています。大規模な会場で試験を受ける経験がほとんどありません。
見知らぬ多くの受験生に囲まれ、実際の中学校などの試験会場で受験を体験することは、受験本番を見据えたとき必要不可欠な“経験”となります。
これらに加えて、今まで感じたことのないようなプレッシャーを体感することもあるでしょう。こうした経験は、日常生活ではなかなか得られません。この点において、外部模試は受験本番に向けて非常に有意義な時間であると捉えていただきたいと思います。
すべてをここで書き切ることはできませんが、少なくとも「模試の“点数”に一喜一憂することは、良い方向に進むことはあまりない」ということはお伝えしておきたいと思います。
面談の際には、「模試の結果は気にしていません」とおっしゃる保護者の方も多くいらっしゃいますが、それでもやはり、不安や焦りを感じることはあると思います。
お子様の模試結果を見て、不安になったり焦ったりしたときには、まずはご連絡いただければと存じます。