4年生のお子様が、授業開始の15分ほど前に来て、教室に置いてある歴史マンガを夢中になって読んでいました。読んでいたのは新4年生には難しいと思われる歴史マンガでしたが、強制されるわけでもなく、自分の意思で読んでいるということに大きな意味があります。
活字の本であれ、マンガであれ、実利を求めず、純粋に読むことを楽しむことができれば、そこからはいろいろなことを学べます。「勉強になるから」といって、目的のための手段として読書をしても、書物はあまり多くを語りかけてはくれないでしょう。
楽しく読む、夢中になって読むということができるのであれば、読むものは活字の本でもマンガでもよいと考えます。
ONEでは、生徒たちが読めるマンガを配置している本棚があります。授業の前に早めに来たお子様が読むことができるようにしています。
ところで、マンガを読むことは必ずしも簡単なことではありません。マンガを読めないという人も存在します。4コママンガは上から下に読めばいいのですが、それ以外のマンガだと、どういう順序でコマを読んで行ったらいいのか、わからないのです。日本のマンガは右綴じなので、左から右に読むことはないでしょうし、下から上に読むということもないでしょうが、それ以外にははっきりとしたルールがあるわけではありません。
上のコマ割りのマンガはどの順番で読むのが正解でしょうか? 二通りの可能性があります。
⑴ C→B→A→F→E→D→H→I→G
⑵ C→F→H→I→B→E→A→D→G
上記二つのうち、どちらが正解かはストーリーの展開などを基に読者が瞬時に、無意識に判断しているのです。つまりマンガを読むことは、与えられた絵やセリフをもとに話を組み立てていくトレーニングになっているのです。活字の本であれば、文字を上から下に追っていけば読めますが、マンガは読む順序の決定を自分でしなければならないという難しさがあります。
「文字だけでなく絵も載っているから、マンガの方が簡単」などということはありません。活字の本とマンガでは、読むために要求される能力や読むことで鍛えられる能力に異なる部分もあるのです。