例年、10月から12月頃にかけて、新4年生(現3年生)の方からのお問い合わせをいただくようになります。
今年も、新4年生の方からの問い合わせを何件かいただいております。
ONEでは、4年生から募集をしています。中学受験をお考えの保護者の方にとって、「塾選び」は、非常に重要な“受験の入口”となります。このためには、出口である「志望校・受験校の選定」も、塾選びの段階で考慮しなければなりません。しかし、4年生の段階では、どの程度の学力に到達するかはまだ見えません。この段階での判断は難しいものです。
塾を選ぶにあたって、あらかじめ考えておくべき点を、まずは箇条書きで整理してみます。
今回は、①「出口である志望校の設定」についてお話しします。
残りの項目については、順次取り上げてまいります。
① 出口である志望校の設定
まず理解しておくべきことは、「理想の学校」はほぼ存在しない、ということです。
学校選びにおいては、必ず何かしら妥協すべき点が生じます。検討される項目としては、次のようなものがあります。
これらすべての希望条件を満たす学校を見つけることは難しいです。
すべてでないにしろ多くの条件を満たす学校は言うまでもなく人気が高く、合格には相応の覚悟と努力が求められます。
「受験勉強を一生懸命やれば受かる」「長く頑張れば受かる」と考える方は多いです。これは誰でも思いつき考えることです。しかし、高難易度の学校に合格する生徒はごく一部しかいません。受験塾の合格実績を見て、同様の結果を求めていくことが最短距離のように思えるかもしれません。
しかし、「他人の実績は自分には当てはまらない」という点を、常に念頭に置くことが大切です。
また、塾の実績にはさまざまなカラクリがあります。数字だけを鵜呑みにせず、しっかりと塾選びに手間ひまをかけることが大切だと思います。実績については、
など、確認すべき点がいくつかあります。
ただし、「最難関校合格」を明確な目標としてお持ちの場合は、まずは「最難関合格」の実績豊富な進学塾への入塾が適しています。最難関校に合格する可能性があるかどうかの判断ができるからです。
このような進学塾の場合、入塾テスト、クラス編成テスト、授業進度、膨大な宿題などが課されます。この「過酷な条件をクリアできる=最難関受験で合格できる可能性がある」と言っても良いと思います。しかし、どこかのタイミングで、違和感を覚えたり、ついていけなくなったりする生徒も多いです。このときには、再度、最難関校にこだわる必要があるかを再考し、そして、通う塾を再考することが必要になります。
一方で、志望校が最難関校でない場合は、実績以外の側面――たとえば指導スタイルやサポート体制、雰囲気など――を重視した塾選びが重要になります。
保護者の方が塾を探し、面談で話を聞き、体験授業を受け、お子様と相談したうえで納得して決めることが何より大切です。
塾選びは本当に大変で、面倒に感じる方も多いと思います。
しかし、お子様は想像以上の負担を抱えて受験勉強に臨みます。
その負担を少しでも軽減するためにも、入口である塾選びを丁寧に行うことが大切です。
次回から、②〜④の項目についても順にお伝えしてまいります。