2024年10月7日
今月も「ことわざ」の学習を継続しています。ことわざを「単なる語句知識」ではなく、文章読解の姿勢を身につけるための素材として扱っています。詳細については、先月の記事に書いておりますので、以下のリンクをご参照いただければと存じます。
今回の授業では3つのことわざを扱いました。
最初に取り上げたのは「立つ鳥あとを濁さず」ということわざです。お子様たちはこのことわざに馴染みがなかったようで、あらかじめ意味を知っているという方はいませんでしたが、何とかことわざの字句を頼りに意味を理解しようと頭を使ってくれていました。
「『飛ぶ鳥』なら意味はわかるけど、『立つ鳥』って何だろう?」ということにまず引っかかったようです。語句の意味がわからなければ文章の理解はできません。これについては考えても正解にたどり着くことはできないと思われたので、「『鳥が立つ』と言えば、『飛び立つ』の意味である可能性が高いという説明をしました。
「濁さず」という部分に注目したお子様も多くいらっしゃいました。「濁らせない」と言っているのだから、水に関係があるはず。だとすれば、ここでの鳥は水鳥ではないかと気づいたお子様も複数いらっしゃいました。こうやって、ひとつのことわざの意味を解釈するために、ことわざを構成している語句の一つ一つについて考えるということは、非常に大きな意味を持ちます。
長文を読む際に、このような姿勢で文章を読んでいくことができれば、文章の理解の精度は上がっていきます。ことわざを繰り返し学習していく中で、文章を読む姿勢作りを行い、それを土台にして文章を読む練習を積んでいってもらいます。